主にZ世代から支持を集めている2000年代風ファッション=Y2Kファッションに続いて、より未来志向・SFテイストのY3Kファッションが注目されつつあります。
本記事では、Y3Kファッションの特徴や、Y3Kファッションらしさを表現する際に押さえておきたいポイントなどをご紹介します。
新たなファッショントレンドの概要を素早くチェックできる内容となっておりますので、エンタメ関連企業のグッズ・マーケティング担当者様はぜひチェックしてみてください。
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Y3Kファッションとは?
2020年頃からZ世代を中心に盛り上がりを見せているY2Kファッションのネクストトレンドとして期待されているY3Kファッション。
「未来っぽさ」がキーワードのY3Kファッションとはどのようなものなのかを解説します。
『Y3K』の語源と由来
Y3Kとはyear3000、つまり西暦3000年代を意味します。
2,000年代ファッションのリバイバルであるY2Kファッションに続き、より未来志向な「3000年代を彷彿とさせる」スタイルとして登場したのがY3Kファッションです。
日本語版のwebメディアやSNSではY3Kという単語を見かける機会が徐々に増えてきている印象ですが、instagram、TikTok、中国版instagram”RED”などのSNSにおいて未来っぽいファッションスタイルを検索する際には、今のところ「#Y3K」よりも「#futuristicfashion」「#futuristics」「#digitalfashion」「#digitalclothing」「#3dfashion」「#metafashion」「#chrometype」「#techwear」などのハッシュタグを使用したほうが目当ての画像や情報に辿り着きやすいかも知れません。
これには、英語圏においてはもともと「futuristic(未来的な)」という検索ワードがポピュラーであったことと、Y3KがY2Kファッションのムーブメントありきで発生した後続のトレンドであること、さらに従来からある”未来的なファッション”のイメージと、Y3Kファッション固有のイメージの差別化が明確になされていないことなどが影響していると考えられます。
ただし、今後Y3Kファッションが盛り上がるにつれて、かつてY2Kがそうであったように、Y3Kも一般的な単語として世間に浸透していく可能性は高いでしょう。
Y3Kファッションの特徴
Y3Kファッションは、SF映画、SFアニメ・マンガ、ゲームに加えて、AIやVR(メタバース)などからの影響も感じさせる、”2020年代現在から考える未来っぽさ”を投影したファッションのスタイルと言えます。
視覚的には、宇宙服やロボット、未来の建造物などをイメージさせるシルバー素材のメタリックな光沢感が最大の特徴となっており、タイトなサイズ感のウェアや、SF映画に出てくるようなスタイリッシュなアイウェアなどと組み合わせることで未来っぽさの度合いを調節します。
Y3K=シルバー素材のメタリックな光沢感というイメージは、映画やアニメといったエンタメ作品のほか、イタリアのアパレルメーカー「DIESEL」などが提案している未来志向なスタイリングからの影響も大きいようです。
キラキラと輝くグリッターやシースルー素材、ビビッドなネオンカラー、タイトなセカンドスキンなどと組み合わせて、より一層サイバー感を演出してもOK。
Y3Kの要素はサブカル系、テック系などをはじめとしたほかのファッショスタイルともミックスしやすいため、今後もさまざまな派生スタイルの誕生が予想されます。
また、普段着~コスプレの間を自由に行き来できる柔軟性の高さもY3Kファッションの魅力と言えそうです。
「CGキャラクターやアバターのように見られたい」という願望を具現化
Y3Kのエッセンスを理解するうえで重要な価値観のひとつが、「CGキャラクターやアバターのように見られたい」という願望。
Y3Kファッションと同時に注目を集めているY3Kメイクにおいては、メタリックカラーのリップやラメ、偏光パール、ラインストーン、奇抜なカラーのアイラインなどを用いて、まるでCGキャラクターのような雰囲気を目指します。
また、K-POPシーンでは仮想現実やアバターをテーマにした4人組ガールズグループ「aespa(エスパ)」、バーチャルアイドルグループ「MAVE:(メイブ)」などが登場しており、これらの未来的な世界観を持つグループのスタイリングはY3Kファッションのトレンドと相互に影響を与え合っていると考えられます。
Y3KファッションとY2Kファッションの関係
2000年代風ファッションのリバイバルであるY2Kをベースにしつつも、さらに未来的な要素を追加した「3000年代風」のファッションスタイルがY3Kです。
Y2KファッションとY3Kファッションのどちらにも未来志向なテイストは含まれていますが、それぞれ見据えている未来観に違いがあります。
2000年代の時点から考える未来っぽさは、鮮やかなネオンカラーに代表されるような、やや明るいイメージ。
一般的な「サイバーファッション」のイメージに近く、現代的な感覚ではややレトロな未来観(レトロフューチャー)のイメージを含む場合があります。
一方、Y3Kの未来観は、AIやVRが一般化しつつある2020年代から考えられる未来のイメージ。
冷たい質感のシルバーなどが多用されるのは、Y2K的な明るい未来観というよりも、ややダークで現実的な未来観をスタイリングに投影しているからではないでしょうか。
とはいえ、「Y2K=カラフルで明るい未来観」「Y3K=モノトーンで暗い未来観」などと明確に定義付けることは難しく、実際には未来的な要素を持つファッション全般をY3Kファッションと呼ぶことが一般的になりそうです。
また、本格的な未来志向のスタイルの総称として「サイバーファッション」、未来志向な要素を含みつつも普段着の要素が強い「Y3Kファッション」というような用語の使い分けがなされそうな予感もあります。
Y3Kテイストを感じさせるアイテムの例
メタリックな素材をはじめとしたY3Kファッションの特徴を聞いて、「非日常的すぎるかも..」と感じる方もいるかもしれませんが、いつもの服装にちょっぴりY3Kテイストを加える楽しみ方ならぐっとハードルが下がります。
ここでは、Y3Kテイストを感じさせ、なおかつワードローブに加えても違和感のないようなファッションアイテムのアイデアをご紹介します。
ウェア
レザーやビニールのような光沢感のある素材を使用した、タイトなサイズ感のトップスが鉄板。
特に近年人気が高まっている”セカンドスキン”をはじめとした、身体にピタッとフィットするトップスは着用するだけでSF感を醸し出します。
また、タイトなトップスにシアー素材のトップスを重ねるのもおすすめ。
スタイリッシュなY3Kファッションに、神秘的な雰囲気やフェミニンな可愛らしさをプラスできます。
さらに、アノラックパーカーやテックパーカーなどをはじめとした、ルーズなサイズ感のアイテムにも注目。
もともとはゲーミングカルチャーや、従来型のサイバーファッションのイメージが強いアイテムですが、パーカーが醸し出す”テック感”はY3K的な未来観とも好相性です。
メタリックに輝く素材を使用したり、シルバーのバッグとコーディネートしたりと、さまざまなアイデアでY3Kファッションを表現できるアイテムといえそうです。
靴
Y3Kの雰囲気をフットウェアで表現したい時は、ハイカットのスニーカーやブーツを選ぶのがおすすめ。
金具やベルトなどのディティールが凝っているアイテムならガジェット感やサイバーパンクの雰囲気を、シンプルでつるんとした質感のアイテムなら宇宙やロボットの無機質なイメージを演出できます。
フットウェアの色に関しては、メタリックなシルバーや光沢感のあるブラック、クリーンなホワイトなどが定番ですが、差し色としてネオンカラーなどのビビッドな色を加えてみても面白いかも知れません。
サングラス
サングラスは、デザイン次第でコーディネートの未来っぽさを大きく左右するアイテムです。
スタイリッシュな雰囲気を目指すなら、メタリックな偏光レンズや真っ黒なレンズなど、目がほとんど隠れるタイプのレンズがおすすめ。
その一方で、レッドやイエローなどのカラーレンズを差し色的に取り入れることでスポーティな印象をプラスすることもできます。
サングラスの形状は、SF映画に出てくるような左右が釣り上がったタイプや、左右のレンズが繋がったタイプなど、いわゆる”攻めた”印象のものほどY3Kコーディネートにマッチします。
SF作品の登場人物になったつもりで選んでみましょう。
こちらのサングラスは、左右に釣り上がったフレームにレッドの差し色、そして遊び心のあるシルバーパーツの装飾など、洗練された未来っぽさを凝縮したようなデザインが特徴。
普段の服装に加えるだけでもY3Kファッションを体現できるような、インパクトのあるアイテムです。
ヘッドホン
Y2Kファッションのムーブメントでスポットが当たったヘッドホン。
首にかけるだけでも未来っぽさを演出できることから、Y3Kファッションにおいても引き続き注目すべきアイテムといえそうです。
Y3Kコーディネートにヘッドホンを取り入れる際は、クリーンな未来っぽさを想起させるシルバ~ホワイトのシンプルなデザインのものや、コーディネートのアクセントになるようなネオンカラーのものを選ぶのがおすすめ。
未来っぽいデザインのヘッドホンを探す際は、オーディオのカテゴリだけでなくゲーミングデバイスのカテゴリもチェックすると面白いアイテムに出会えるかもしれません。
こちらはメカっぽい雰囲気が特徴のヘッドホン。
映画の小道具のようなガジェット感が魅力です。
アームカバー
SNSで「#futuristicfashion」と検索するとよく見かけるのが、アームカバーや肩部分と腕部分がセパレート式になっているトップス。
これらのアイテムに対して、未来の人が着用していそうなイメージを持つ人は多いようです。
アクセサリー
シルバーのアクセサリーは、Y3Kコーディネートに欠かせないアイテム。
複数のシルバーアクセサリーを重ね付けすることで、ひんやりとした無機質感をアピールできます。
小ぶりなペンダントを1点だけ身に着けるような控えめな取り入れ方よりも、思い切ってジャラジャラと身に着ける方が、Y3Kの雰囲気を出しやすいのではないでしょうか。
シルバーアクセサリーだけを重ね付けすることでおのずと統一感が出るため、意外と目立ちすぎないというのも普段着に取り入れやすいポイントです。
バッグ・ポーチ
バッグ・ポーチは、最も気軽にY3Kファッションを楽しめるアイテムのひとつ。
普段のコーディネートにシルバーのバッグ・ポーチを取り入れるだけで、Y3Kテイストをほどよくプラスできます。
Y3Kらしいバッグ・ポーチのデザインを考えるうえで、シルバーのメタリックな光沢感はやはり外せない要素。
メタリックな生地はもちろん、光を受けてさまざまな色に輝くオーロラ生地やスパンコールなどを使用することで、シルバーの質感に違いを出すことが可能です。
また、例えばフリルやリボンをはじめとしたフェミニンな要素とメタリックカラーの相性が良いなど、Y3K由来の要素は応用を効かせやすいのもポイント。
さまざまな仕様のバッグ・ポーチを、Y3Kらしく表現したらどのように仕上がるかを考えてみるのも面白いかも知れません。
こちらはアパレルブランド「DIESEL」が手掛けたポーチで、Y3Kファッションを象徴するアイテムのひとつ。
つるんとメタリックな質感に加えて、スタイリッシュなブランドロゴが未来的なイメージを強くアピールします。
まとめ
未来っぽさを特徴とする新たなファッションスタイル、Y3Kファッションについてご紹介しました。
Y3Kファッションらしさを表現するためのポイントは、なんと言っても宇宙服やロボット、未来の建造物などをイメージさせるシルバーのメタリックな光沢感。
ほかにもY3Kファッションの特徴はありますが、まずはY3K=シルバーというイメージを持ってもらえればOKです。
暗闇で輝くネオンカラーに”未来っぽさ”を感じる方も多いかと思いますが、グッズやアパレルを通して表現される代表的な未来のイメージには、
- ネオンカラー・・・従来型のサイバーファッション、サイバーパンク感、ゲーミングカルチャー
- シルバー・・・Y3K
の大きく2通りがあることを意識しましょう。
もちろん、これらを組み合わせて自分なりの未来感を表現したものもまとめてY3Kファッションと呼ぶことが可能です。
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