キャンプブーム、サウナブームに続いて、今「サウナキャンプ」が話題になっています。
テントサウナを使ってアウトドアでサウナを楽しむサウナキャンプ。
最近、増えつつあるグランピングとともに、テントサウナを設置したキャンプ場を見かけることも増えてきました。
今回はそんな「サウナキャンプ」の概要や魅力について解説していきます。
サウナブームで注目の「サウナキャンプ」
サウナキャンプは、キャンプ場でテントサウナを使ってサウナを楽しむアウトドアレジャーのひとつです。
元はコアなサウナファンの中で知られていたサウナキャンプですが、近年のキャンプ・アウトドアブームとサウナブームで注目が集まりました。
さらに、サウナをテーマにしたドラマ「サ道」でも「テントサウナ」がたびたび取り上げられており、その存在が従来からのサウナファン以外の人にも広く知られるようになりました。
サウナキャンプに使う「テントサウナ」
サウナキャンプに欠かせないのが、テント式のサウナ「テントサウナ」。
テントの中で薪ストーブを燃焼させてサウナを楽しむ、サウナ専用テントです。
テントなので、持ち運んで設置すればどこでもサウナを楽しめます。テントサウナ設置が可能なキャンプ場や河原などに持ち込むことができます。
テントサウナは、フィンランド式サウナを楽しむための耐熱性テント。サウナ内に入れた薪ストーブで熱したサウナストーンに水やアロマ水をかけ、その暑い蒸気でテント内を蒸らす「ロウリュ」でサウナを楽しみます。
街中の銭湯との大きな違いは、サウナから上がって汗だくで火照った体を大自然の解放感の中で冷やしてリラックスできること。
湖畔や河原でテントサウナを設置し、サウナから上がってすぐに冷たい湖や川でクールダウンして「ととのう」のが醍醐味。
アウトドアとサウナの魅力を併せ持っています。
テントサウナはいくつかのメーカーがありますが、ドラマ「サ道」では、ロシア式のテントサウナブランド「モルジュ」が登場しました。
この「モルジュ」はー20℃にもなる極寒地でも熱いサウナを楽しめるよう、世界“最熱”ともされる高い保温性があります。
サウナキャンプを楽しむには?
サウナで「ととのう」を楽しみたいサウナファンにとって、各地のさまざまなサウナを巡る旅も憧れのひとつです。
しかし、いきなりテントサウナを購入してキャンプ場で設置…というのはハードルが高すぎますよね。
まずは、サウナキャンプを手軽に体験できる場所を探してみましょう。
最近では、キャンプ場やグランピング施設でテントサウナを楽しめるサービスも増えつつあります。
サウナキャンプを楽しめるキャンプ場や施設の一例をご紹介していきます。
テントサウナ・アウトドアサウナが楽しめるキャンプ場
サウナキャンプに初挑戦するならまずはあらかじめテントサウナが設置されているキャンプ場や施設を探してみましょう。
【テントサウナを体験できる施設の一例】
ノーラ名栗(埼玉県)テントサウナあり
http://www.nolla-naguri.jp/
埼玉県飯能市にあり、北欧文化を体験できる複合施設。グランピング、BBQに加え、アウトドアサウナの3時間または1日貸し切りができる。
喜多川キャンピングベース(埼玉県)テントサウナあり
http://www.kitagawa-cb.jp/
ファミリーにもソロキャンパーにも人気のオートキャンプ場。あらかじめ設置されたテントサウナは3時間5500円で利用できる(事前予約制)。
ヒノコトウキョウ(東京都)サウナ小屋あり
https://hinoko.jp/
東京都檜原村にある会員制のキャンプ場。プライベートスペースをゆったり確保でき、自分で薪をくべて火を焚くアウトドアサウナが利用できる。
土合ヴィレッジ(群馬県)サウナ小屋あり
https://doaivillage.com/
「日本一のモグラ駅」として知られる土合駅の駅舎を利用したグランピング施設。敷地内のサウナ小屋は、BBQスペースとも近く、食後にゆったり楽しめる。
SUNSET CAMP FIELD FUJITSUKA(新潟県)テントサウナあり
https://www.nap-camp.com/niigata/14235
海水浴場が目の前にあり、ビーチグランピングが楽しめる海沿いのキャンプ場。敷地内に設置されたテントサウナも利用できる。
日光サウナリゾート(栃木県)サウナ小屋あり
https://www.nikko-sauna-resort.com/
日光国立公園内にある、アウトドアサウナ専用の施設。バレルサウナと呼ばれる独特なサウナ小屋を貸し切って大自然の中でのサウナを楽しめる。
このように、テントサウナやサウナ小屋を設置したキャンプ場や施設は近年急増しており、以前より手軽にサウナキャンプ体験をすることができるようになりました。アウトドアキャンプ中に楽しむ新しいアクティビティとしてのサウナの人気度が伺えます。
豆知識:自前テントサウナのハードル
コアなキャンパーやサウナファンの中には、これらのテントサウナ一式を自前で用意し、テントサウナ設置可能なキャンプ場に赴き、自分で設置して楽しむ人も見かけます。キャンプ・アウトドア系ユーチューバーの人々も、テントサウナの設置の様子をYouTubeに上げているのを見かけます。
自前のテントサウナで好きな場所でキャンプをしながらサウナ…憧れのシチュエーションですよね。
しかしテントサウナは本体だけで販売価格は約10~20万円。このほか、フロアマットやサウナストーン、薪なども必要になります。しかも、テント内で薪ストーブを燃焼させるのは火事や一酸化炭素中毒リスクが非常に大きいこともあり、国内メーカーからはまだ専用のテントサウナは発売されていません。現在、個人でテントサウナを使ってサウナキャンプをしている人たちのテントは、ロシアやフィンランドなどの外国のメーカーのものか、普通のテントに穴をあけて煙突やストーブを取り付ける自前改造のものであったりします。
いつか憧れのマイサウナテントを…とも思ってしまいますが、自宅にサウナ施設を導入するのと同じか、それ以上にハードルは高いかもしれません。
サウナファンにも喜ばれるサウナグッズ
そんなサウナブーム、サウナグッズもギフトとして注目されています。
サウナハットやサウナストーン、柄杓など、サウナ専門グッズも多く販売されるようになりました。
既存のグッズでも、スパ、ビーチ用グッズはサウナファンにも喜ばれるグッズとしてアレンジが可能です。
3WAY ビニルスパバッグ
クリアとメッシュ素材を2つ重ねて、濡れたものの持ち運びにも便利。フレキシブルに使えるのが嬉しいスパバッグセット。男女ともに使いやすいデザインで、サウナにもプールにもおすすめです。
「ととのう」とは?サウナブームの正体
サウナキャンプが注目されるきっかけには、サウナブームとアウトドアブームの背景があります。
アウトドア・キャンプは、ソーシャルディスタンスが保てるレジャーとして、2020年の夏以降に急激にグランピングやデイキャンプを中心にブームとなりました。サウナ人気は以前からありましたが、フィンランド式サウナやサウナキャンプなど、既存の銭湯のサウナとは一味違ったキーワードで数年前から日本で注目されるようになり、2020年以降に話題に火が付いたように思います。
これらは遠因として、コロナ禍で旅行がしづらく娯楽が減ってしまった、在宅勤務で運動不足になりがち、飲み会や食事会ができない、今の状況も影響しているのではないでしょうか。
「ととのう」の境地で日々のストレスから解放される
ドラマ「サ道」の主人公はサウナ中毒になるほどサウナにハマっていますが、そんな主人公は元々はサウナが苦手でした。ところがサウナの魅力に気づいてしまい、サウナで「ととのう」とは何かを追究するようになったのが物語のメインテーマとなっていました。
サウナでの「ととのう」とは、心と身体が整うこと。具体的には、身体はリラックスし頭は興奮している状態。
高温のサウナと水風呂での冷却を交互に行う「超温冷交代浴」によって交感神経を優位にすることでアドレナリンが分泌され、健康効果とストレス解消の効果を得ることができます。
日頃のストレスや運動不足の解消のためにサウナに通い始めたという人は多いのではないでしょうか?
そんなサウナの効果とアウトドアレジャーでの気分転換の一挙両得ができるサウナキャンプは、サウナファン、アウトドアファンどちらにとっても憧れの欲張りフルコースなのです。
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白峯アサコ
以前、韓国のチムジルパンで美肌フルコースを頼んだことがあります。あかすりのあと保湿のクリームなどを塗りたくられ、いろんな薬草を身体に置かれ塩釜(蒸し風呂)の中に放り込まれました。あれは完全に「注文の多い料理店」でした。おかげでお肌はつやつやだよ、カムパネルラ。