2010年頃から、FUJIFILMの使い捨てカメラ「写ルンです」を始めとして、純喫茶、レコード等の昭和アイテム人気がリバイバルしました。このようなレトロブームを受けて、ノスタルジックな花柄モチーフが特徴の食器「アデリアレトロ」が特にZ世代から人気を集め、話題になっています。そこで今回は人気レトロ食器の特徴を掘り下げながら、ノスタルジックでおしゃれなレトロ食器をご紹介していきます。
レトロブームの到来
引用元:https://aderia.jp/series/aderiaretro/
現在、巷では空前の昭和ブームといわれており、昭和を感じられるノスタルジックなモノが注目を集めています。
10年ほど前からのレトロブームは、昭和を知っている世代が懐かしさを求めただけでなく、実際の昭和時代を知らないZ世代がエモい!と受け入れたことによってブームになったことが特徴でもあります。
使い捨てカメラやポラロイドカメラ、レコードやカセットテープなど、もはや昭和の遺物とも思われたモノたちがリバイバルを果たし、純喫茶の良さが改めて見直されている中、昭和らしさを感じられるノスタルジックな雰囲気の食器にも人気が集まっています。
レトロ食器の特徴
レトロ食器として人気が高いのは、主に「昭和レトロ」と呼ばれる1960年代~1980年代初め頃に使われていたものがメインとなっています。
それでは実際に昭和レトロ食器にはどんなものがあるのか、その代表的な特徴からご紹介していきます。
厚みのあるガラス
引用元:https://suzurandou.ocnk.net/product/8128#&gid=1&pid=4
コーヒーが映える、琥珀のようなアンバーガラスのカップ&ソーサーも人気レトロ食器のひとつです。
素材に厚みがあってしっかりした作りは、昭和レトロ食器の共通点といえます。
補色デザイン
レトロ食器の配色はイエロー×グリーンやブルー×レッドの補色になっているもの等、コントラストのはっきりした配色を用いたデザインが多く見受けられます。
連続柄
昭和レトロの代表ともいえる、1つのモチーフだけを使用したデザインの花柄グラスです。
同じモチーフを繰り返し配するというデザインは、レトロ食器の特徴のひとつでもあります。
このような花柄だけでなく、幾何学模様のようなモチーフを使っている物も多くあります。
水玉模様(ルリ水玉)
昭和レトロ食器を代表するルリ水玉模様。白と紺のコントラストが映え、シンプルなデザインながらも華があります。
流通している陶器は有田焼が多いですが、現在でも人気が高いデザインで将来的にはレアものになる可能性もあるそうです。
ステンレス素材
引用元:https://suzurandou.ocnk.net/product/14269#&gid=1&pid=3
昭和の純喫茶にある代表的なお皿といえば、多かったのがこのステンレス皿。
カレー以外にもナポリタンやサンドウィッチに、小さめサイズではプリンなどのデザート用としても使われた万能食器でもあります。
使い勝手のよさから、今でもアウトドア用としても人気の素材です。
昭和レトロの特徴としては、オレンジ、イエロー、ブルーなどのはっきりした色使いであること、大きめのモチーフが連続的に配してあること等、現在のトレンドとは対極的な点も数多く見受けられます。
このような点も当時の昭和レトロ食器を知る人には懐かしく、当時を知らないZ世代には新鮮に映る理由でもあるのではないでしょうか。
続いては、今現在どんなレトロ食器が人気なのか、これまで説明してきた特徴と照らし合わせながらご紹介していきます。
人気レトロ食器
レトロな花柄デザイン(厚手ガラス・連続柄)
下の画像の花柄グラスが「アデリアレトロ」のもので、今回のレトロ食器ブームをけん引していると言っても過言ではないほど、今もっとも注目を集めているブランドのひとつです。
現在流通している復刻版は1970年前後に発売されたもので、清楚で可愛らしい花が連続的にあしらわれたデザインになっています。
花柄の他、フルーツや風船などの絵柄もあり、ノスタルジックな雰囲気が漂うデザインです。
上段画像の左のグラスは麦茶が似合いそうな、オレンジ×イエローという昭和レトロ食器ではよく見かける配色の花柄で、昭和40年代~50年代頃に流通していたであろう、リアルなレトロ食器です。どことなくアデリアに通ずる連続柄や色使いと、しっかりとした厚みのある作りになっています。
純喫茶には欠かせないメロンソーダやレモンスカッシュとの相性も抜群です。
レトロブームにより、現在では100円ショップでも花柄グラスは注目アイテムとなっており、人気で品薄になっているところも多いようです。右のグラスは100円ショップ・セリアで人気のレトロシリーズで、マーガレットのデザインが昭和感を醸し出しています。
脚(台)つきデザイン(厚手ガラス・連続柄)
レトロブーム再来で新たに注目を浴びているのが、脚付き(台付き)グラスです。
左のIKEAのグラスは、ドリンクを入れてもデザートを入れても映えるとSNS上でも話題になっています。
インスタグラムでは、脚付きグラスを使った‘映える簡単パフェ’等のレシピの投稿も多く見かけます。
また、梨のイラストが描かれたアデリアレトロのグラスは、昭和レトロ食器の特徴である連続柄のデザインです。
どちらもしっかりとしたガラスの厚みがあり、丈夫なつくりになっています。
連続モチーフデザイン(補色・連続柄)
レトロ感満載のりんごモチーフもセリアで人気のレトロシリーズの一つです。
レトロなデザインが可愛いだけでなく高見え食器としても話題になっており、見かけるとつい複数点買いしてしまうという人もいるのだとか。
レトロな雰囲気を醸し出す配色としては、小さいリンゴの小皿のように補色の色使いや、赤、黄色、オレンジ、グリーン、ブルーなど主張強めの色がメインで使われることが多かったようです。
連続柄、色使い等によって、このようにレトロ感あふれるデザインに仕上がります。
昭和を彷彿とさせる、人気のレトロ食器をご紹介してきました。
こうやって振り返ると、昭和に流通していた食器は素材に厚みがあり、しっかりした作りになっていること、柄の入れ方や色使いを鑑みると、それそのもので主役級の存在感を放つ魅力的な食器だということがわかります。
まとめ
引用元:https://aderia.jp/series/aderiaretro/
昭和生まれ世代には当たり前だった「昭和アイテム」も、Z世代にとっては逆に新鮮さを感じられたことがレトロブームを作り出したきっかけでもあります。現在ではレトロブームが熟成し、昭和レトロ、平成レトロ、輸入レトロなどジャンルが細分化しつつあります。トレンドの変化を上手に利用しながら、マーケティングに取り入れてみてはいかがでしょうか。