さまざまな雑貨を取り扱う人気の300円ショップ「3COINS」が、3月29日から新しい企画をスタートしました。
それは、サブスクリプション型音楽ストリーミングサービス「AWA」とのコラボ企画、「3COINS MEETS AWA」です。
この企画の概要は、3COINSとAWAがコラボレーションしたオリジナルグッズが、3COINSの店頭とオンラインショップで販売されるというもの。
しかしその奥には新しい視聴体験を提供するという新しいマーケティングのカタチが隠れていました。
テーマは、「音楽を選ぶように“ジャケ買い”しよう」。このメッセージに込められた意図を深く理解するため、筆者が実際に店舗へ行って商品を購入してみました。
「3COINS MEETS AWA」の新しさと、その魅力に迫ります。
「3COINS MEETS AWA」とは
「3COINS MEETS AWA」は、3COINSが提供するプロジェクト「JUKEBOX PROJECT」の第一弾。ジュークボックスがさまざまな音楽を届けてくれるように、音楽コンテンツと商品を掛け合わせて、さまざまなアイテムを届けるという企画です。
写真の二次元コードは、別のサイトのURLに加工してあります。
「3COINS MEETS AWA」の仕組み
バッグ、Tシャツ、マグカップ、ポーチ、ミラーの5アイテムがラインナップされており、各アイテムには、計8組のアーティストやクリエイターチームのジャケット写真がデザインされています。各商品の中に封入されているカードの二次元コードを読み込むと、そのアーティストの音楽をAWAで試聴することができるというものです。
カードの二次元コードを読み込むむと専用のブラウザが立ち上がり、アプリを使用しなくても音楽を試聴することができる仕組みです。
もちろん、AWAのアプリを通して聴くことも可能です。
写真の二次元コードは、別のサイトのURLに加工してあります。
「3COINS MEETS AWA」の意図
テーマが、「音楽を選ぶようにジャケ買いしよう」であることからも分かるように、CDジャケットのデザインが落とし込まれたオリジナルグッズの購入を通して、「ジャケ買い」という体験を楽しんでもらうという企画です。
ストリーミングで音楽を聴くことが主流になってきた昨今。CDを手に取ることや購入すること自体が少なくなってきています。そんな中でもアーティストたちはジャケットのクリエイティブにこだわりを持ち、制作を続けています。
LPやCDが主流だった時代のジャケ買いという体験をヒントに、ジャケットデザインを落とし込んだグッズを販売し、そこから視聴へつなげるという、現代版にアレンジされたジャケ買いを体験してもらおうというものです。
ここが新しい!音楽におけるマーケティングの新たなカタチ
この企画のポイントは音楽のマーケティングとしての新しいカタチを確立しているというところです。
通常、音楽やアーティストを世に広めるためにとられるマーケティング手法としては、CM、インストアライブ、雑誌やラジオ、SNS等での告知・広告などがメインとなりますが、「3COINS MEETS AWA」ではオリジナルデザインの『グッズ』が入り口となります。
デザインで選ぶグッズのジャケ買いをきっかけに、新たなアーティストとの出会いがあり、視聴につながっていきます。それはまさにかつてのジャケ買いと同じような体験となり、似た感覚が味わえるのではないでしょうか。
中にはそこからファンになり、本格的にそのアーティストの音楽を聴き始める人も出てくるでしょう。
より良いグッズを提供したい3COINSと、より多くの人にサービスを知ってもらいたいAWA、さらに新たなファンを獲得したいアーティスト、新たな体験・出会いを求める消費者。四者におけるメリットが重なった、いわば四方良しの企画になっています。
またかつてのジャケ買いをテーマとしているところに、現代のトレンドも見え隠れしています。
若者の間では、「レトロ」や「エモい」といったワードがトレンドとなっており、関連するモノ・コトにも注目が集まっています。
ジャケ買いを知らない若者たちにとって、この企画はまさに「エモい」。
きっと多くの若者たちがこのグッズを手に取り、エモいジャケ買い体験をするのではないでしょうか。
もちろんジャケ買い世代にもグッとくる企画です。懐かしいシーンを思い浮かべながら思わず気になるデザインを探してしまう、という方も出てくるはずです
筆者がジャケ買いした「3COINS MEETS AWA」のグッズご紹介
ここからは、筆者が実際に3COINSの店舗でジャケ買いしたグッズをご紹介していきます。
アーティスト情報も見ずに、男性か女性かもわからないままジャケ買いしました!
ジャケ買いで出会ったアーティストの中から、筆者一番のおすすめもご紹介します。
BOX入りのトートバッグ(ぷにぷに電機)
豪華なBOXに入ったトートバッグは、開けるまでの楽しみがたまりません。
店頭にはもちろんサンプルも展示されていましたが、私はあえて見ずに購入!
開けてみると、デザイン部分がポケットになっていたり、裏面にロゴが隠れていたりポイントがたくさん!500円と手に取りやすい価格もGOOD!複数枚欲しくなる仕様でした。
スクエアポーチ(ANIMAL HACK)
スクエアの形がおしゃれな合皮素材のポーチ。表裏にプリントが入り、プロジェクトのネームタグがついています。 内側の両面に仕切りのポケットが付いているので、実用面でも文句なし!
マグカップ(Frasco)
定番だからこそ良いデザインをセレクトしたいマグカップ。たっぷり飲める360mlの容量が嬉しいサイズ感です。 底面にもプロジェクトのロゴがプリントされています。
Tシャツ(Frasco)
パッケージも可愛いTシャツ。女性が大きめに着るのにも可愛いサイズ感です。首の後ろにもロゴが入っているので、パッケージを開けた後のお楽しみもあります。
コンパクトミラー(TAMTAM)
片面が拡大鏡の、便利な2面ミラーのコンパクト。ジャケットのデザインは、ぷくっとしたエポキシ素材になっているので、立体感がありオシャレです。ほどよい重みで手にしっかりと馴染みます。
以上が筆者セレクトのグッズたちでした!
全アーティストの試聴も終えてみて…筆者一押しのアーティストは、『TAMTAM』でした!どんなアーティストかは、みなさんがジャケ買いしてからのお楽しみ!
まとめ
グッズの購入をきっかけに音楽の視聴へとつなげるという、新しいマーケティング手法を仕掛けている「3COINS MEETS AWA」をご紹介しました。
3COINSのメイン顧客は30歳前後の女性とされていますが、この企画は世代も性別も超えて多くの人の興味を惹くプロジェクトであると感じました。
30代後半の筆者は、まさにCDのジャケ買い世代。
地元のタワーレコードに通っては、知らないアーティストのCDをあさっていました。
ジャケ買いのいいところは、なんといっても聴くまでのワクワク感。ちょっとしたギャンブルのような感覚がなんとも言えない高揚感をもたらします。もちろん期待していたものと違うこともあるけど、それもまたよし。
この企画を始めて知った時、そのワクワク感をまさに再現していると感じ、衝撃が走りました。
若者たちにもぜひ「3COINS MEETS AWA」を通じてジャケ買いの楽しさを体験してほしいです。
今回のAWAとのコラボは「JUKEBOX PROJECT」の第一弾。今後も3COINSがどのようなカタチで音楽と商品を掛け合わせていくのか、目が離せません。