近年大きな広がりを見せている男性向けコスメ市場。
実際にドラッグストアや大手量販店などに足を運ぶと、男性用化粧品の売り場を目にすることも多く、メンズコスメは以前よりも身近な存在となっています。
それに伴って、メイクをする男性=通称「メイク男子」も使いやすいようなポーチ、ミラーなどのコスメ雑貨にも注目が集まっています。
今回は、メイク男子が増えている理由やメンズメイクの目的、さらに注目の人気コスメ雑貨やコスメブランドなどについて解説します。
目次
“メイク男子”が増えている理由
昨今スキンケアやメイクをする男性が増えており、それに伴い、メンズコスメの市場規模も拡大傾向にあるようです。
“メイク男子”が増えている背景には、主に
- コロナ禍
- 韓国アイドル
- Z世代の価値観
などが影響していると考えられます。
コロナ禍によるお家時間の増加が自分自身を見つめるきっかけに
コロナ禍による行動規制が自分自身を見つめるきっかけとなり、スキンケアやメイクなど「自己投資」への関心が高まる要因となったと考えられます。
また、オンラインでの授業やミーティングが多くなり、自身の顔写りを気にする機会が増えたことも、メイクをする男性が増えた要因の一つといえるでしょう。
Z世代の行動特性や価値観とマッチしている?
Z世代(1990年半ば〜2010年代に生まれた世代)は「多様性」に富んだ世代であり、自分らしさを大切にするため、性差をあまり気にしない傾向があります。
同世代には、インフルエンサーや男性韓国アイドルなど男性でメイクをする有名人も多いため、男性がメイクをすることに抵抗が少ないと考えられます。
また、Z世代は「デジタルネイティブ」であり、SNSでのコミュニケーションや情報収集が当たり前です。
メイクの方法はSNSで簡単に学ぶことができる=始めるハードルが低いのもZ世代のメイク男子が増えている理由のひとつではないでしょうか。
男性がメイクをする主な目的
男性がメイクをする理由や目的はもちろん人によって異なりますが、主に「ビジネスでのメイク」と「プライベートでのメイク」に分かれるようです。
ビジネスシーンにおける「身だしなみ」としてのメイク
毛穴や肌荒れ、青髭などを隠して、清潔感のある肌を演出するための手段としてメイクを取り入れているメイク男子も多いようです。
特に営業、事務、オフィスワークなど、人と接する機会が多い職種の方にとって、相手に与える印象をある程度コントロールしたいと考えるのは自然なこと。
第一印象を左右する視覚的な要素として「顔」が占めるウェイトは大きいと考えられるため、合理的なアプローチと言えるのではないでしょうか。
この場合、華美さや個性をアピールするための派手なメイクではなく、健康的でさわやかな印象を作るためのナチュラルメイクが基本になりそうです。
プライベートではお洒落の一環としてメイクをしている?
プライベートでメイクをするようになったきっかけとして考えられるのは、「かっこよくなりたい」「女の子にモテたい」など、「周りから良く見られたい」というものです。
肌のトーンをアップしたり、日焼けやくすみをカバーしたりと、自分の肌の魅力をさらに高められるコスメも人気のようです。
プライベートにおいては身だしなみというよりも、洋服やヘアスタイルと同じように、お洒落の一環としてメイクをしているのではないでしょうか。
メイクをする男性に対する印象
男性がメイクをすることに対する印象は年代によって異なる傾向があり、メイクをしていることを「バレたくない派」と「バレても良い派」の両方のスタンスがあるようです。
メンズコスメ関連商品を開発する際には、これらを踏まえた上でターゲティングをする必要があります。
年代が高いほど男性がメイクをすることへの抵抗感が強い傾向
調査会社のクロスマーケティングが全国15~69歳の男性1,375名を対象に行った「美容に関する調査(2022年)男性編」では、メンズメイクをしている人に対して「よい」「ややよい」と思う割合は15~19歳で約7割、20代・30代でも6割近くとなっています。
一方で50〜60代の男性は、6割前後が「あまりよくない」「よくない」と回答しています。
当世代は自身がメイクをすることへの抵抗感も強く、高い年代ほど男性のメイクに対して好ましくないイメージを持っている方が多いようです。
「バレてもいい派」「バレたくない派」、それぞれの考え方の違い
メイク男子の中には、メイクをしていることを周囲にバレたくない人・バレてもよいという人の両タイプがいるようです。
バレたくない理由は「恥ずかしい」「好奇の目で見られそう」「メイク=女性のものというイメージがある」など。
一方、バレてもいい派からは「特に隠すようなことではない」「頑張ってメイクしたのだから、むしろ気付いてほしい」といった意見があるようです。
このように、メイク男子の中でもメンズメイクに対する考え方が二分されるため、メンズコスメの商品開発の際にはターゲットをきちんと定め、どのようなニーズに寄り添うべきなのかを事前にしっかりと考える必要があるでしょう。
メイク男子が使っているコスメ・スキンケアは?
「わざわざ男性用のコスメって必要なの?」
「女性用のコスメを男性も使えばのでは?」
上記のように感じる方も多いかもしれません。
一般的に男性は女性に比べて皮脂の分泌が多く、女性用の保湿やうるおいを保つための成分を多く含んだ化粧品を使うと必要以上にベタベタしたり、皮脂のバランスが崩れて化粧が崩れやすくなったりする可能性があります。
男性用化粧品は男性の肌に合わせた処方で作られているため、上記のような心配が少ないのです。
「メイクコスメ」と「スキンケアコスメ」とは?
メンズコスメは主に「メイクコスメ」と「スキンケアコスメ」の2種類に分類されます。
「メイクコスメ」はニキビや毛穴を隠したり、肌の色を補正したりするために使用するもの。
「スキンケアコスメ」は肌機能を正常に保って肌を美しく保つための基礎化粧品のことを指します。
「メイクコスメ」と「スキンケアコスメ」には下記のようなアイテムがあります。
タイプ | コスメ商品 |
---|---|
メイクコスメ |
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スキンケアコスメ |
|
男性も使いやすいデザインのコスメ雑貨に注目!
メイク男子の中には、コスメを持ち歩くポーチなど、コスメ雑貨にもこだわる方もいるです。
女性向けのフェミニンで可愛らしいデザインのものではなく、グレーや黒等のシャープでシンプルなデザインのものが選ばれやすいようです。
ここでは、実際にメイク男子に人気のコスメグッズをいくつかご紹介します。
WAR PAINT.|フェイスフィットブラシ(メイクブラシ)
引用:https://warpaintformen.jp/products/face-fit-brush
「WAR PAINT.(ウォーペイント)」は、 メイク初心者の男性にも使いやすいコスメを多く展開しているイギリス発のメイクアップブランドです。
特に人気なのが、BBクリームやリキッドファンデーション、フェイスパウダーなど、液体・粉の両方に使用できる「フェイスフィットブラシ」です。
このブラシの特徴は何といっても、顔の凹凸にフィットするブラシの形状。
メイクが初めてでうまくベースメイクを塗ることができないコスメ男子にも、この形状が塗りやすいと評判です。
KENT|メンズ折畳式クリップポケットコーム20T(クシ)
引用:https://kentbrushes.jp/products/20t?variant=44991891865894
1777年創業のKENTは、イギリスで最も長い歴史を誇る高級ブラシ&コームメーカーで、その高い品質ゆえ、ブラシメーカーで唯一英国王室御用達に指定されています。
「メンズ折畳式クリップポケットコーム20T」はメンズ向けの折りたたみ式ヘアコーム。イギリスらしい高貴で上品なブラシは持っているだけでもテンションの上がる一品です。
折り畳み式で、さらにクリップもついているため、スーツやシャツのポケット、カバンのポケットなど、いつでも手に取りやすい場所に収納しておくことができ、特にビジネスマンのメイク男子に人気のようです。
BULK HOMME|THE BUBBLE NET(泡立てネット)
引用:https://bulk.co.jp/shop/products/prod_bn02
「BULK HOMME(バルクオム)」は、メンズスキンケアのベーシックであり続けることをブランドコンセプトに掲げ、洗顔料、化粧水などのスキンケアアイテム、シャンプー、トリートメントなどのヘアケア・ボディケア商品を中心に展開しているメンズスキンケアブランドです。
メイク男子に人気なのは、泡立てネットの「THE BUBBLE NET」。
濃厚で弾力のある泡をつくれるよう、ネットが4層になっているのが特徴です。
手のひらよりも大きい200mm以上のサイズのため、洗顔・ボディウォッシュの両方に使えます。
BULK HOMMEのブランドタグがついていたり、スタイリッシュなデザインのボックスに入っていたりと、泡立てネットながらもこだわりの詰まったディテールでプレゼントにもおすすめです。
PORTER|TANKER(ポーチ)
吉田カバンの主力ブランドである「PORTER(ポーター)」よりTANKERシリーズのポーチです。
アメリカ空軍のフライトジャケット「MA-1」をモチーフに開発したオリジナル生地を使用しており、軽さと耐久性を両立。
メイクグッズをたくさん入れられる、収納力の高さも人気のポイントです。
ネイビー・ブラック・カーキなどの落ち着いた色味と、シンプルかつスタイリッシュなデザインで、男性でも持ちやすいポーチなのではないでしょうか。
shu uemura|ポータブルブラシセット(ブラシ)
メイクアップアーティストの植村秀によって創業された「shu uemura」は、世界中に名前を知られている日本発のコスメブランドです。
そんなshu uemuraでメイク男子におすすめしたいアイテムが、「ポータブルブラシセット」です。
フェイスブラシやチークブラシ、アイシャドーブラシ、リップ/アイライナーブラシという基本的なブラシが入っており、メイクを始めたばかりの男性にも使いやすいセットになっています。
ブラックで統一されたモノトーンなデザインで、ブラシポーチもブラック一色。
男性が持っても全く違和感がないクールなデザインなので、お洒落にこだわりのあるメイク男子にもぴったりです。
CHANEL|ミロワール ドゥーブル ファセット(コンパクトミラー)
言わずと知れたフランスの高級ブランド「CHANEL」にも、男性に人気のコスメ雑貨があります。
コンパクトミラーの「ミロワール ドゥーブル ファセット」は、片方が通常の鏡でもう片方が拡大鏡になっています。
顔全体を見るのには通常の鏡、細かい部分の仕上げなどには拡大鏡と、用途によって使い分けられる点が便利です。
折り畳み時、黒いボディに映える白いシャネルのロゴがスタイリッシュ。
男性でも違和感なく使用できる、シックで高級感あふれるデザインに仕上がっています。
【シェアコスメにもおすすめ】“ジェンダーレスコスメ”の人気ブランド
最近では、「男性用」「女性用」といった性別にとらわれずに使用できる「ジェンダーレスコスメ」も注目を集めています。
また、男女のカップルなどで同じコスメを共有できる「シェアコスメ」も話題となっており、ジェンダーレスコスメは男女どちらも使用できる処方になっているためシェアコスメとしておすすめです。
ここでは、代表的なジェンダーレスコスメを紹介します。
iLLO
引用:https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000003244.000003860.html
「iLLO(アイロ)」は日本発のジェンダーニュートラルコスメブランドで、「社会的な枠や性別に囚われず、メイクアップの多様性を牽引するコスメブランドとして、自分らしさ、自分に似合う、自分で選ぶを大切に、男性女性関係なく使えるアイテム」というコンセプトのもと、2020年に立ち上げられました。
ラインナップは、ファンデーションやアイブロウ、セミマットリップなどベーシックなアイテムが揃っており、コンセプトの通り性別や年齢問わず誰もが使えるようなコスメとなっています。
LAKA
引用:https://brand.naver.com/laka
「LAKA(ラカ)」は韓国発のジェンダーニュートラルコスメブランド。
ジェンダーレスコスメの先駆け的存在で、男性モデルを広告に起用して話題を集めたことでも有名です。
性別に関係なく、その人が持つ個性や自然体を活かせるニュートラルカラーのコスメが特徴となっています。
そのナチュラルなカラーラインナップから、アイシャドウやリップ、チークなどのコスメが人気で、コスメ初心者の男性でも取り入れやすいと評判です。
TOWI
引用:https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000012.000019258.html
株式会社maippleが立ち上げた、「ジェンダーレス」や「多様性」といったキーワードを掲げるコスメブランド「TOWI(トーイ)」。
台湾のインフルエンサーに取り上げられたことから人気に火がつき、ブランド立ち上げから約2ヶ月という脅威のスピードで台湾の在庫分が完売した話題のブランドです。
現在は「ティント」のラインナップだけですが、性別関係なく使えるシアーな色味とスタイリッシュなデザイン、また「01 主人公〈brick red〉」「02 曖昧〈rose brown〉」といったおしゃれなネーミングで、流行に敏感な男性やカップルに人気です。
まとめ
メンズメイクが以前よりも身近なものになってきているのと同時に、男性・女性といった性別にとらわれることなく自分に合った好きなメイクができる「ジェンダーレス」なコスメもどんどん登場しており、男性のメイクの選択肢が増えています。
また、スキンケアやコスメだけでなくメイク雑貨にこだわるメイク男子も多く、男性も気軽に使えるようなシンプルでスタイリッシュなデザインのコスメ雑貨や、ジェンダーニュートラルなメイクグッズの需要が高まっています。
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