このたび「TRans TRend Journal」(トランストレンドジャーナル)を発刊します!
ライフスタイル/ファッション/エンターテイメント/プロモーションetc.のさまざまなジャンルの情報やトレンドをご紹介するコーナーです。
記念すべき第一回は
「シェアしたくなるSNSプロモーションとは?」をテーマにご紹介。
まずは、事例を一つご覧ください。
Twitterのリツイートでインスタントウィン応募が可能になるキャンペーンで、1日1回毎日応募できます。お菓子の再現性の高いこの巨大リュックがもらえるキャンペーンで、予想を大幅に超える100万件以上の応募数を得ることができました。
成功事例といえる上記企画。成功要因はどこにあったのでしょうか?
シェアしたくなる、感情トリガーはなに?
人はどういう感情になった時、誰かに伝えたり、共有したくなるのでしょうか。
どんなきっかけがあるのか、マッピングを見てみましょう。
下のマップは、「企業広報戦略研究所」(電通パブリックリレーションズ内)の連載、生活者が情報を シェアしたくなる動機を分類・マッピングしたプランニングメソッド「感情トリガー・マップ」です。
出典:https://dentsu-ho.com/articles/5523
以下引用
結果は、1位が「感動」(49.1%)で、「胸熱」(48.8%)と「信じられない」(40.8%)がそれに続きます。内容に強い“共感”を持つことができるコンテンツや、そのストーリーに心が打たれて胸が熱くなるようなコンテンツ、自分の想像を超えるような驚き、といったコンテンツに支持が集まるという結果になりました。
ちなみに、「ヒドイ」や「セクシー」は、シェアされる可能性はあるものの、生活者の反発や批判を生みやすい感情なので、企業の魅力を高めるという目的においては、ハイリスク・ローリターンになりかねません。要注意です。
そして、この10の感情をマッピングしたものが「感情トリガー・マップ」です。上下の軸には、一瞬のインパクトで感情を大きく動かす「驚嘆」の方向性と、心の深くにまで届いて強い「共感」を得る感情の方向性を取り、左右の軸には、「理性的思考」と「情緒的思考」を置いて、それぞれの感情を配置しています。
つまり、二つの大きな感情が高ぶった時、“シェアしたい!”という気持ちになりやすくなります。
プロモーションも同様、ユーザーのSNS拡散を見込んでプランニングしている多くの企業があります。
うまくユーザーの感情に働きかけた事例をみてみましょう。
感情に働きかけるプロモーション事例
(1)LEGO 親子の絆を再確認する心温まる感動プロモーション事例
子どもの想像力を伸ばす知育玩具として日本でも人気の高いレゴ®が、台湾で行った心温まる感動プロモーション事例をご紹介します。
労働時間の長いことで知られる台湾では、お父さんは仕事で忙しく、我が子と一緒に過ごす時間をなかなか持つことができません。本プロモーションに登場する男の子も、そんなお父さんを持つ子どものひとりです。
男の子のお父さんは、車を修理して販売する仕事をしています。毎日夜遅くまで働いているお父さんを気遣い、これ以上車の修理をしなくてよくなるように、強くて絶対に壊れない車を大好きなレゴ®で作りお父さんにプレゼントすることにしました。
この様子を収めた映像は、YouTube広告などのほか、レストランや街中に設置されたデジタルサイネージで流され、多くの人の目に触れました。レゴ®はさらにサプライズを用意。会社から帰宅するためにお父さんが歩いていると、目の前のビルの壁面スクリーンに息子の姿が映った。お父さんへの想いを語ったあの映像が…。忙しく働く自分のことを気遣うわが子の健気な姿に驚きと感動がこみ上げる父親の姿がありました。
子どもの幸せのために頑張って働くお父さん、そんなお父さんの姿を見ていて支えてあげたいを想う子ども。互いを想う親子の絆を、そして我が子と過ごすかけがえのない時間の大切さを再認識させてくれる心温まるプロモーションです。
(2)OREO 世界に一つのオレオが届いたサプライズプロモーション事例
出典:https://mondelez.promo.eprize.com/myoreocreation/
クッキー「OREO(オレオ)」が実施した、思わずシェアしたくなってしまうサプライズ溢れるプロモーション事例をご紹介します。
新しい味のアイデアを一般から公募する「#MyOreoCreation」Contestを開催。アイデアが採用された場合、アイデアの味のOREOが製品化されるということで、2017年5月からの約2ヶ月間でOREOファンから約16,000件のInstagram応募がありました。
OREOは、単にアイデアを集めるだけではなく、コンテスト参加者を驚かせる遊び心のあるサプライズプレゼントを用意。アイデアを応募した参加者の一部の人に、当人が発案した味のOREOを実際につくってプレゼントとして贈ったのです。例えば、「ユニコーンオレオクッキー ブルベリー&ラズベリー味クリーム」というアイデアを発案した人には、その味のOREOを贈っています。プレゼントには、「○○さん。アイデアを送ってくれてありがとう。」という感謝の気持ちを伝える手紙も添えています。このOREOからのサプライズプレゼントを受け取った人の多くが喜びをSNSでシェアし、ブランドイメージの向上にもつながり、SNSを活用した秀逸なマーケティング施策となりました。
大きく感情を揺さぶる企画こそシェアしたくなる
冒頭のカルビー様事例は、「予想外に“デカイ”リュック」「毎日応募できる手軽さへの共感」が大きな成功要因だったといえます。
SNSによるプロモーションには、広告のような一方的な情報伝達にはない魅力があります。企業のプロモーションに共感したユーザーの自主的な拡散、企業とユーザー間の相互コミュニケーションこそが大きなPRとなり、プロモーション成功へと導くのではないでしょうか。
さていかがでしたでしょうか。
SNSを利用したプロモーションは、費用対効果が見えにくかったりKPI設定がしにくい反面、ユーザーからのダイレクトな反応が分かったり大きな話題化を生みます。
- ・SNSプロモーションに興味がある!
- ・SNSによるキャンペーンの企画から設計したい!
- ・SNSの運用でユーザーを囲い込みたい!
など、ぜひお気軽に各営業担当までご相談ください。