最近は、色を活用してビジネス戦略を立てる「カラーマーケティング」など、色をビジネスに取り入れる動きが活発になっています。
「推し活」ブームから「推し色」に着目する企業などもあり、色をテーマにした新たな企画やアイテムが次々と生まれています。
この記事では、色をテーマにした企業コラボレーションについて、具体的な事例を紹介。
コラボが成功するポイントなども解説しますので、ぜひ、新規企画やグッズ制作などの参考にしてください。
色をテーマにしたコラボレーションとは
コラボ企画にはさまざまなものがあります。
企業がお互いのロゴやキャラクターを活用し、作成されたコラボ商品などは、ぱっと思い浮かぶものもあるのではないでしょうか。
色をテーマとしたコラボ企画は、こうしたロゴやキャラクターではなく、色を使ってコラボレーションを表現するものです。
色という、無限にある素材を活用するため、さまざまな波及効果を期待することができるのがポイント。
例えば、「この企業といえばこの色」というイメージが湧くようなアイコニックな色を活用することで、コラボする双方に付加価値をつけることができます。
また、色を共通点に、まったく異分野、異業種の企業がつながり、これまでにないような目新しいコラボ企画で注目を集めることも。
さらに今、注目なのが「推し色」。
アイドルやアニメキャラクターなど、自分にとってのイチオシを応援する活動を「推し活」といい、2021年には流行語大賞にもノミネートされました。「推し色」とは、主に、そのイチオシアイドルやキャラクターのイメージカラーのことを指します。
「推し色」によって、推し活をするユーザーをターゲットにすることも可能で、新規獲得などの面からビジネスでも注目されているのです。
色をテーマにしたコラボレーション企画の事例9選
実際に色をテーマに、どのようなコラボ企画が行われているのでしょうか。
色をテーマにしたコラボレーション企画の実例を見ていきましょう。
今回ご紹介するのは次の9選です。
- Nike × Tiffany&Co.:Air Force 1 Low
- Dick Bruna × studio CLIP:カラーネイルセット
- サーティワン × スプラトゥーン3:アイスクリーム
- L’arcobaleno × ドラえもん:レザーアイテム
- CONVERSE × Pokémon:ALL STAR
- le coq sportif × 天下一品:スニーカー
- PILOT × excel:ILMILY excel コラボシリーズ
- 池利 × OSYAIRO:推し色そうめん
- タイムステーションNEO × サクラクレパス:クレパス柄トケイ
Nike × Tiffany & Co.:Air Force 1 Low
引用:https://www.tiffany.co.jp/stories/tiffany-and-nike-air-force/
アメリカを代表するジュエリーブランドTiffany & Co.(ティファニー・アンド・カンパニー)とアメリカのシューズブランドNike(ナイキ)のコラボレーションスニーカー「Air Force 1 ロー “1837”」です。
ナイキの人気スニーカー「Air Force1」に、「ティファニーブルー」として認知されている鮮やかな青色のスウッシュ(ナイキのロゴマーク)をあしらった商品。
ブランドのアイコンでもあるティファニーブルーが目を引き、Tiffany & Co.のロゴは控え目でも、一見してそれと分かる、印象的なコラボレーションになっているのが大きなポイントです。
Dick Bruna × studio CLIP:カラーネイルセット
引用:https://www.dot-st.com/studioclip/disp/item/2162453/
ウィメンズアパレルや雑貨を展開するライフスタイルブランド、studio CLIP(スタディオクリップ)と、ミッフィーで有名な絵本作家Dick Bruna(ディック・ブルーナ)のコラボネイルです。
ミッフィーの絵本を想起させる鮮やかで暖かみのあるネイルカラーが特徴。
パッケージの缶にキャラクターが描かれていますが、ネイルカラーだけでもミッフィーを連想させます。
サーティワン × スプラトゥーン3:アイスクリーム
引用:https://topics.nintendo.co.jp/article/6d4ece50-f348-49fe-ba35-a681c8f5e490
アメリカ発祥のB―Rサーティワンアイスクリームと、任天堂「スプラトゥーン」のコラボアイスクリームです。
Nintendo Switchの大人気ゲームソフト「スプラトゥーン3」の世界を、グレープ風味の青、ソーダ風味の黄色のマーブル模様で表現。
ゲームに登場するイカとタコがインクを塗り合う様子と、カラフルなアイスクリームが印象的なサーティワンアイスクリームのイメージがマッチしたコラボレーションになっています。
その他限定カップやドリンク、ケーキなども展開されました
L’arcobaleno × ドラえもん:レザーアイテム
引用:https://dora-world.com/contents/2768
国民的アニメ『ドラえもん』とイタリアのレザーブランドL’arcobalenoのコラボレザーアイテム。
キーケースのほか、IDケース、コインケースなどもラインアップされています。
ドラえもんカラーとしておなじみの青と白に加え、鈴の黄色やしっぽの赤も使い、ドラえもんの鮮やかな色合いを表現したユニークなデザインです。
CONVERSE × Pokémon:ALL STAR
引用:https://www.pokemon.co.jp/goods/2022/05/220520_ap02.html
アメリカのシューズブランドCONVERSE(コンバース)と、ポケモンのコラボシューズです。
ピカチュウ、イーブイ、リザードン、ミュウツーの人気ポケモンを表現したカラーの4色展開。
ポケモンのイラストはシュータン部分に小さく施されたもののみ。
人気ポケモンを想起させるカラーがビジュアル映えします。
le coq sportif × 天下一品:スニーカー
引用:https://www.tenkaippin.co.jp/2022lecoq/
ラーメンチェーンの「天下一品」とフランスのスポーツウェア・グッズのブランド「le coq sportif(ルコックスポルティフ)」のコラボシューズです。
ベージュ系のカラーバリエーションが「こってりスープ」を表していて、赤いシューレースは「キムチトッピング」にインスパイアされています。
「ネギ」をイメージした緑もアクセントになっており、色の組み合わせでラーメンをうまく表現しています。
ラーメンとスニーカーという異色のコラボと、色使いの面白さが目を引く商品です。
PILOT × excel:ILMILY excel コラボシリーズ
引用:https://www.pilot.co.jp/press_release/2022/11/21/content_6.html
総合筆記具メーカーのパイロットコーポレーションとメイクアップブランドexcel(エクセル)のコラボ商品です。
「ボールペン」と「ネイル」という全く異分野の商品を、共通の「カラー」と「手元」に着目してコーディネートしたユニークな企画。
Excelの新作ネイルポリッシュと合わせて、文具を使う手元をコーディネートします。
色テーマの幅広い可能性を活用しているのがポイントです。
池利 × OSYAIRO:推し色そうめん
引用:https://www.felissimo.co.jp/osyairo/wk89363/
大手通信販売会社フェリシモとそうめんの老舗・池利のコラボ商品。その名も「推し色そうめん」です。
「推しを思いながら食べたい!」をキャッチフレーズに、アイドルやキャラクターなどの「推し活」をする人をターゲットにしているのが特徴。
5色セット、6色セットなどのほか、単色での販売もあり、「推し」のイメージカラーを選ぶことができるようになっています。
歴史ある老舗のそうめんを使って推し色を表現する企画は、まさに異色。
タイムステーションNEO × サクラクレパス:クレパス柄トケイ
総合文具メーカーのサクラクレパスと時計専門店のタイムステーションNEOのコラボ商品。
カラーバリエーションの豊富さが最大の特徴で、Sサイズモデルはなんと全100色展開。
たくさんの色をもったコンテンツの特徴を生かした、インパクトある多色展開です。
クレパスのように「絶妙な色の違いを楽しむことができる」というのが商品のコンセプトになっています。
色コラボで成功するためのポイント
色をテーマとしたコラボレーションには、さまざまなものがありますが、企画を成功に導くためには、色の活用の仕方が重要になります。
成功するためのポイントを以下にまとめました。
- 元々多色であるコンテンツとの組み合わせ
- 色でコンテンツを想像できるものの作成
- 近似色のコンテンツの特徴同士のコラボ
- ターゲットに合わせてトレンドカラーや推し色を意識
それぞれ具体的に説明します。
元々多色であるコンテンツとの組み合わせ
1つ目は、コスメやアパレル、文具や食品など、豊富なカラーをもつ商品を活用する方法です。
商品以外でも、メンバーカラーが豊富なアイドルグループや、多くのキャラクターなど、複数の色を持つコンテンツを上手に組み合わせることで、商品展開の可能性が広がり、成功にもつながるでしょう。
例えば、カラーソックスとキャラクターのコラボで、キャラクターのイメージカラーをセット売りするなどのイメージです。
色でコンテンツを想像できるものの作製
もともとロゴやイメージ色が浸透しているブランドなどを活用し、コラボ商品を作成する方法です。
色のイメージが強いコンテンツを利用して、さらにロゴやシンボルなども取り入れるのがポイント。
見ただけでコラボ内容が想像できるような商品を作成すれば、他商品との差別化、付加価値にもつながるでしょう。
近似色のコンテンツの特徴同士のコラボ
もともと共通の色や似た色を持つコンテンツを、「色つながり」で組み合わせる方法です。
例えば赤いパッケージのお菓子に、赤のイメージカラーを持つキャラクターを組み合わせるといったイメージ。色さえ共通していれば、まったくの異分野、異業種とのコラボも可能になるので、アイディア次第で注目され、大きな成果も期待できます。
ターゲットに合わせてトレンドカラーや推し色を意識
トレンドカラーや推し色を活用する方法。
イチオシのアイドルやキャラクターを応援する「推し活」のブームで、「推し色」にも注目が集まっています。
商品企画のターゲットに合わせて、人気のあるキャラクターのイメージカラーを利用することで、商品の人気にも火がつくことが期待できます。
また、流行に敏感な層をターゲットにするなら、トレンドカラーの活用も有効でしょう。
例えば、アメリカの色見本会社PANTONE(パントン)が発表した「パントン・カラー・オブ・ザ・イヤー 2023」で、2023年の流行色とされているのは深紅の「ビバ・マゼンタ」。
日本流行色協会(JAFCA)が2023年の流行色として発表したのは、淡い色味の「ルミナスイエロー」です。
こうした流行色を取り入れてみるのも一つの有力な選択肢になります。
まとめ
色をテーマにしたコラボについて、実例を踏まえて解説しました。
色をテーマにしたコラボプロモーションには、対象となるコンテンツ、色の使い方、ターゲットなどによって、さまざまな方法があります。
色と商品企画をうまく組み合わせることができれば、注目度が上がり、付加価値にもつながり、大きな成果が期待できます。
トランスでは、オリジナルグッズ作製をはじめ、さまざまなプロモーション戦略のお手伝いをしています。色に着目したコラボグッズやコラボ企画、そのプロモーションなどでも実績があり、蓄積した知見を活かすことができますので、ぜひお気軽にご相談ください。