推し活と聞くと、女性中心の楽しみのように感じる方もいるかもしれません。
しかし、男性にも「推し活」を楽しむ人は多く、そのスタイルは独特の魅力に溢れています。
今回は、10年以上ハロプロを推しているKさんにインタビューし、男性オタクならではの推し活のリアルについて詳しく伺いました。また、男性と女性の推し活の違いについても深掘りしました。
今回お話を聞いた推し活男性はこの方
オタク歴10年!Kさんのプロフィール
- 推し活歴:10年以上。初めて現場に行ったのはももいろクローバーZ(ももクロ)。その後、エビ中やBABYMETALを経て、現在はハロプロ推し。ハロプロ歴は約10年。毎月3回ほど現場に通っていた時期もある。
- 推し活スタイル:推しメンのライブや配信を楽しむ。実用性のあるグッズを購入し、普段使いも意識。現場では推しカラーのサイリウムを持って全力で応援。
- 推し活予算:月5,000~8,000円程度。コロナ禍以降、配信視聴や実用的なグッズ購入にシフト。
男性と女性の推し活の違いとは?
推し活に男女の違いはあるのでしょうか?
日常でのグッズの扱いや推し活スタイルには、明確な違いが見られます。Kさんの推し活事情を基に、男女それぞれの特徴を深掘りしてみました。
1.グッズの選び方
男性の場合:実用性を重視
- Kさん
- 日常的にグッズを持ち歩くことはないですね。Tシャツとかは普段着として着ます。デザインが汎用的なら普段使いしやすいです。
男性ファンの多くは、実用性を重視してグッズを選ぶ傾向があります。
Tシャツやパーカーなど、普段着として使えるデザインのものが特に人気です。
日常的にグッズを持ち歩くことは少なく、使用後は大切に保管するケースが一般的です。
ただし、中にはアクスタ(アクリルスタンド)を活用する男性もおり、ライブ後に「推し」との思い出を形に残すユニークな楽しみ方をする人もいます。
Kさんの友人には、地下アイドルのアクスタを持ち歩く男性ファンもおり、ライブ後にアクスタとビールを一緒に撮影したり、ラーメンの丼のフチにアクスタを配置して写真を撮るといったユニークな楽しみ方をしている人もいるそうです。
しかし、ライブ以外でアクスタを持ち歩く男性は少数派とのこと。
女性の場合:肖像アイテムからさりげないデザインまで愛用
女性ファンは、推しの肖像が描かれたアイテムを好む傾向があります。
バッグやポーチ、スマホケースなど、日常生活の中で持ち歩きやすいグッズが特に人気です。
これらのグッズを使いながら、推しと日々を過ごす感覚を大切にする人も多いです。
一方で、肖像アイテムだけでなく、推しカラーやロゴのみのアイテムを求める女性ファンも多くいます。
このようなアイテムは、日常にさりげなく推しを感じさせる「概念推し活」としても注目されています。
例えば、ロゴが控えめなデザインのトートバッグや、推しカラーを反映したアクセサリーなど、控えめながらも推しを感じられるアイテムが人気です。
また、女性ファンの特徴として、アクスタ(アクリルスタンド)の多彩な活用法が挙げられます。
自宅では推しをフィギュアのように飾ったり、カフェや観光地などの外出先ではアクスタを用いて撮影を楽しむなど、SNS映えを意識した使い方が目立ちます。
服やアパレル系グッズは購入しない傾向があるものの、個人の好みに合ったデザインや推しカラーを重視することで、日常生活に馴染むスタイルが好まれる傾向があります。
なお、男女を問わず「日常生活の中で推しを感じられるアイテム」を好む点は共通しており、それぞれのライフスタイルに合わせた楽しみ方が取り入れられています。
2. 推しカラーの取り入れ方
男性の場合:特別な場面と日常でバランス良く推しカラーを取り入れる
- Kさん
- 例えば、推しのカラーがピンクだった場合、普段使いにはちょっと気を使います。でも、ライブでは気にせず身につけますね。
男性ファンは、ライブ時に推しカラーを強く意識する傾向があります。Tシャツやタオルなど、ライブ特有のグッズに推しカラーを取り入れることで、一体感を楽しむことが多いです。
特に、推しカラーを身にまとうことで「推しと同じ空間を共有している」感覚を味わえるのも、ライブならではの醍醐味です。
また、同じ推しカラーを持つファン同士で視覚的に連帯感が生まれ、現場の雰囲気をより一層盛り上げることができます。
一方で、日常生活においては、小物や日用品で推しカラーを選ぶことでさりげなく推しを感じるスタイルが特徴的です。
男性は推しのカラーと同じ、または近い色をそのまま選びやすく、デザインもシンプルなものを好む傾向があります。
Kさんも「ライターやペンなど、身近なアイテムに推しメンの緑色を選ぶ」と語っています。
このように、実用性を重視しつつ、推しカラーをダイレクトに反映させるのが男性の特徴といえます。
女性の場合:推しカラーを日常に溶け込ませる
女性ファンもまた、推しカラーを日用品やファッションに取り入れる傾向があります。
ただし、女性の場合はその取り入れ方がより多彩で、ファッション性や流行との調和を重視する点が特徴です。
たとえば、トートバッグやネイル、スマホケースなど、推しカラーを取り入れるアイテムの幅が広く、ピンク一つとってもくすみピンクやパステルカラーなど、流行を意識した色合いを選ぶことが多いです。
これにより、推しカラーをおしゃれに昇華し、日常生活に取り入れる工夫が見られます。
また、女性は「推しを感じられるが、わかる人にだけわかる」ようなデザインを選ぶことが多く、推し活をライフスタイルの一部として楽しむ傾向があります。
この点で、男性のように直接的な推しカラーの選び方とは異なるアプローチが目立ちます。
ライブなど特別な場面では推しカラーを大胆に取り入れる点は男女共通ですが、日常での活用方法には顕著な違いがあります。
男性は実用性を重視し、推しカラーをストレートに反映する傾向が強いのに対し、女性はトレンドや個性を織り交ぜ、より幅広いアイテムに推しカラーを取り入れることで、おしゃれかつ自然に推しを感じる楽しみ方をしています。
3. 配信の楽しみ方
男性の場合:現場の雰囲気を再現しながら楽しむ
- Kさん
- 配信はよく観ます!特にライブの生配信はタオルを首からかけて観ています。一応気分を上げるためですね。お酒を飲んだりもします。
男性ファンは、ライブ配信を現場にいるような雰囲気で楽しむ傾向があります。
推しグッズであるタオルやペンライトを準備し、気分を盛り上げながら配信を観るのが特徴的です。
さらに、お酒を片手にリラックスしつつ楽しむスタイルもよく見られます。
ライブ特有の熱気や興奮を大切にしながら、家庭でも手軽に「推し活」を楽しむのが男性ファンならではの楽しみ方です。
女性の場合:日常の一部として楽しむ
一方、女性ファンは日常に溶け込ませて配信を楽しむスタイルが多く見られます。
推しのライブ配信を見る際には、お菓子や飲み物を用意して、自分の好きな空間でリラックスしながら視聴するのが一般的です。
女性ファンは、「推し活」を特別なイベントとしてだけでなく、日常に馴染む形で楽しむことを重視しており、配信もその一部となっています。
4. コミュニティの関わり方
男性の場合:仲間と一緒に盛り上げる
- Kさん
- 僕の周りでは、違う界隈のファンとも仲が良いです。でも、同じ推しを持つ人と語り合う時間も楽しいですね。『俺たちでBIGにしてこうな!』っていう意識が自然と生まれます。
男性ファンは、同じ推しを持つ人との交流を積極的に楽しむ傾向があります。
同担拒否の感覚はほとんどなく、むしろ推しの魅力を共有し、語り合うことで一体感を深めるのが特徴です。
また、「自分たちで推しをもっと盛り上げていこう」という協力的な意識も自然に生まれることが多いようです。
異なる界隈のファンとも親しくなることで、新しい推し活の楽しみ方や情報を共有することも多く、コミュニティの広がりを積極的に楽しむスタイルが見られます。
女性の場合:推しとの特別な絆や親密さを大切にする
一方、女性ファンの間では、「同担拒否」と呼ばれる心理が見られることがあります。
推しを他のファンと共有することに抵抗を感じるケースも少なくありません。
これは、推しとの特別な絆や親密さ、「推しを独占したい」という考え方に起因しています。
ただし、同担拒否がある一方で、異なる推しを持つファン同士での交流や情報交換を通じて新しい推し活の視点を得ることを楽しむ女性ファンも増えつつあります。
自分の世界観を大切にしながら、コミュニティとも程よい距離感で関わるスタイルが特徴的です。
推し活歴10年の男性オタク・Kさんのグッズ選び
- Kさん
- 普段着としても使えるデザインのTシャツが好きですね。推しの名前が全面に出ているより、ロゴが控えめなものを重宝します。
Kさんのような男性ファンにとって、グッズ選びのポイントは「実用性」と「さりげなく推しを感じられる要素」の両立です。
特に、ライブやイベントで使いやすいタオルやTシャツといったアイテムは人気がありますが、それだけではありません。
普段使いができる控えめなデザインや、推しカラーを取り入れたものなど、日常生活でも推しを感じられる工夫が求められています。
また、グッズはただの実用品ではなく、推しとの思い出を形に残せる特別な存在としても重要です。
そのため、単なる便利さにとどまらず、「使いながら推しへの愛を実感できる」要素があることが男性ファンにとっての理想のグッズといえます。
まとめ:男性推し活の魅力をグッズ企画に活かそう
いかがでしたでしょうか。男性の推し活には、「推しを応援する楽しさ」と「仲間との共有」という独自の魅力が詰まっています。
実用性を重視したグッズ選びや、適度な距離感を保ちながら推しを見守るスタイルは、男性ファンならではの特徴です。
改めて男性オタクの推し活の特徴をおさらいしましょう。
男性オタクの推し活の特徴
- 推しを誇る気持ち…自分の好きなキャラやアイドルを応援することで、自分の価値観を表現している。
- 実用性を重視…普段使えるシンプルで便利なアイテムが好き。
- 仲間と楽しむ…同じ趣味の仲間と語り合って、一緒に盛り上がるのが楽しい。
- 推しカラーも使いこなす…ライブでは大胆に取り入れて一体感を楽しむ。日常では小物などにさりげなく取り入れて推しとのつながりを感じる。
こうした男性のファン心理を深く理解し、グッズ製作に活用できるのが、当社・株式会社トランスが運営する 「推しビジネス研究所(仮)」 です。
同研究所では、ファンの声を基にしたオリジナルグッズの企画・製作を行い、ファンビジネスで成功するためのサポートを行っております。
例えば、男性ファンにも響く 「実用性」×「記念になるもの」 を兼ね備えたグッズ提案もお任せください。
「推し活グッズで他社と差をつけたい」「ファンを惹きつけるアイテムを作りたい」という方は、ぜひ推しビジネス研究所(仮)をご活用ください。
男性ファンの推し活は、多様な価値観の受容や新しいコミュニティの形成といった文化的な広がりと、独自の市場を生み出すビジネス的な可能性を併せ持っています。
今回のインタビューを参考に、ファンの心に寄り添った商品展開を目指してみてはいかがでしょうか?
藍生エイト
男性の推し活には、独自の視点と楽しみ方が詰まっていると感じました。
Kさんの「実用性と誇り」を重視した推し活スタイルは、グッズ企画やファンビジネスの可能性を感じさせてくれました。男性ファンの心理を深く理解することが、新しい商品展開やマーケティングの成功につながるはず。この記事が、ビジネスのヒントとしてお役に立てれば嬉しいです!
公開日:
株式会社トランス