土を原料とし、長く使い続けられるという点において、サステナブルな素材といえる「陶器」。
今回は、リサイクル素材を混ぜてつくられる『リサイクル陶器』についてご紹介します。
オリジナルグッズとして定番のマグカップやプレートに活用できる、企業のサステナブルな取り組みとして取り入れやすい素材です。
目次
リサイクル陶器とは
実はリサイクル陶器は、SDGsの取り組みが本格化する以前から、陶器業界で取り組みがすすめられていました。
昨今、サステナブル素材の需要が高まり、改めて注目されるようになりました。
製造工程
リサイクル陶器はどのように作られているのでしょうか。
リサイクル陶器の原料は、家庭から回収された使用済みの陶器製の食器などです。
これらを細かく粉砕して、粘土などに混ぜ込んで使用します。
再生素材を混ぜて作った坏土(はいど※)を成形、焼成して、リサイクル陶器が出来上がります。
陶土は焼くと縮みますが、すでに一度焼かれて縮んだ陶器を混ぜた土を使用します。
焼成による収縮率の違いで生地が割れないように注意して焼かれています。
陶磁器を作るのに用いる原料を練った状態の土。
見た目と機能性
リサイクル素材を使用しているとはいえ、見た目は通常の陶器とほぼかわらず、一見しただけでは見分けは付きにくいでしょう。
リサイクル陶土と通常の陶土の配合は、食器としての安定性を保った品質で製造できる配合率で行います。
そのため、リサイクル陶土の割合は、20%の割合で配合されることが一般的です。
粉砕した陶器を使用していても、電子レンジ対応可能など、通常の陶器と同じように扱うことができます。
リサイクル陶土の配合率を50%まであげた製品も開発がすすんでいるようです。
リサイクル陶器のサステナブルなポイント
再生素材を使用しているリサイクル陶器のサステナブルなポイントを解説します。
枯渇する天然資源の使用削減に貢献する
陶器の原料となる土は、自然が長い時間をかけてつくりだした天然資源です。
限りある資源を永く使い続けるために、陶器をリサイクルした素材を使用し、天然資源の使用削減に貢献できます。
また、陶器を廃棄する際には、埋め立てゴミとして処理されます。
廃棄される陶器をリサイクルして再生することで、最終処分場への持ち込み及び廃棄物の削減にもつながります。
石油資源の使用削減に貢献できる“脱プラスチック”にフォーカスされがちですが、リサイクル陶器の取り組みも「資源の使用削減」に貢献できる取り組みです。
エコマーク認定を取得できる
規定の条件を満たすことで、リサイクル陶器製品もエコマークの認定を取得することができます。
エコマークとは、製品の生産から廃棄まで、ライフサイクル全体を通して環境への負荷が少なく、環境保全に役立つと認められた製品に付けられるラベルです。
認知度も高いマークであることから、製品やパッケージに表示することで、一目で環境に配慮した製品であることが分かります。
リサイクル陶器で作製できるオリジナルグッズ
企業の記念品やノベルティ、アーティストのライブグッズ、イベントでの販売品など、オリジナルグッズとして定番のマグカップやプレート。
いつものオリジナルグッズにサステナブルな素材を使用できる、リサイクル陶器をご紹介します。
マグカップ
マグカップはオリジナルグッズとして、ノベルティから販売品まで、さまざまな場面で活用できるグッズ。
実用的かつ高見えするアイテムで、企業のグッズとして定番の人気があります。
マグカップはオリジナル型の作製が可能。
カップの取手部分を工夫したり、シーズンごとや、販売する地域によってカラーを変えたりと、さまざまなアレンジ・展開方法が考えられます。
プレート
お買い上げノベルティや、キャンペーン景品などとして定番人気のアイテム。
オリジナルグッズとして活用される機会の多いアイテムを、リサイクル素材で作製が可能です。
シンプルなロゴをいれると高級感を表現でき、記念品などにも最適。
オリジナル型での作製が可能です。
豆皿
ノベルティや、キャンペーン景品、販売グッズなど幅広く活用されることのある豆皿。
小ぶりなサイズ感で、調味料やおつまみ用に使えるため、酒類のノベルティや、食品のキャンペーン景品、お酒が好きなアーティストなど、おつまみや料理と親和性の高いコンテンツに合わせて展開できます。
コンパクトなサイズなのでセット売りなどにも向いています。
その他陶器製品に関しましては、各営業担当までご相談ください。
オリジナルグッズとしての加工方法とおすすめの展開方法
ここまで、リサイクル素材を使った陶器製品について解説しました。
続いて、製品への加工方法と、サステナブルなオリジナルグッズのおすすめの展開方法をご紹介します。
加工方法
本体の色は、色釉薬を使用して着色可能です。
釉薬とは、陶器の表面をコーティングするガラス質の層のことで、陶器の素地に水や汚れがしみこむことを防ぎます。
釉薬の原料の調合、火入れによって変化するため、指定の色に近い色を、釉薬にできる範囲で表現します。
印刷・名入れは、転写で行います
マグカップの側面や底面、プレートの表面などにロゴなどを印刷することができます。
展開方法
マグカップやプレートなどの陶器製品は、幅広い業種の企業のオリジナルグッズとして使われています。
オリジナルグッズとしてマグカップなどを展開したことのある企業は、「陶器の素材をサステナブルな素材に切り替える」という選択肢がうまれます。
おすすめの展開方法は
- エシカル、サステナブルをテーマとしたイベントやキャンペーンのノベルティグッズ
- 企業の記念品
- 従業員や新入社員へのギフト
- ライブやイベントの販売品
- 店舗備品
- お茶や、マグカップサイズのぬいぐるみとセットで展開
など、汎用性の高さゆえ、人気のオリジナルグッズです。
いつものマグカップの代わりにリサイクル陶器を採用することで、企業としてアピールできるサステナブルな取り組みのひとつになります。
まとめ
今回は「リサイクル陶器」についてご紹介しました。
SDGsが発足する以前から、陶器業界では開発がすすめられていたサステナブルな素材です。
近年、「サステナブル」「エシカル」といったキーワードにフォーカスした取り組みが増える中、注目度が高まっている素材。
オリジナルのマグカップなどを展開したことがある場合は、リサイクル陶器の導入を展開してみてはいかがでしょうか。
オリジナルのリサイクル陶器の作製につきましては、各営業担当までお問い合わせください。