エシカル志向の高まる昨今注目されているのが、ヴィーガンレザー、再生コットンなどのサステナブルな素材。
アパレル、生活雑貨などあらゆるところでサステナブルなグッズが身近になってきました。
多岐にわたるサステナブルなグッズですが、その素材にどんな種類のどんなものがあるのか、今トランスで取り扱っているものを中心に、素材ラインナップをまとめてみました!
目次
サステナブルな素材とはどんなもの?
オリジナルグッズやノベルティにも、サステナブル素材が数多く使われるようになってきました。
サステナブルな素材には、石油由来ではなく植物由来の原料でできた素材、廃棄物再生素材、低炭素素材、有機農法素材、フェアトレード素材などがあります。以下の表は、主なサステナブル素材を一覧にしたものです。
これらの素材には、それぞれ素材自体の特性があります。「サステナブル」「エシカル」をコンセプトにしたグッズの企画製作で、トートバッグやポーチ、マグなど作りたいグッズによって素材や色のバリエーションが多いのは嬉しいですよね。
ヴィーガンレザー | 動物由来の原料を使わずに作られるフェイクレザー。中でも植物由来のヴィーガンレザーに注目が集まっている。 | |
Desserto® | 天然の炭素吸収源であるサボテンと植物由来のバイオポリウレタンから生まれたヴィーガンレザー。 |
バナナクロス | バナナの茎の繊維を活用したサステナブルな生地。コットンのようなスタンダードな生地として確立する可能性をもつ素材。 | |
アップサイクルボード | 衣料品の端切れや残反、廃棄衣料などをリサイクルしてできたフェルト素材。さまざまな厚み・硬さにプレスして成形することが可能。 | |
再生素材テキスタイル | 縫製時に出る綿の端材やペットボトルの再生利用による、余剰な廃棄物・プラごみの削減を目指した再生テキスタイル。 | |
100%植物由来(バイオ)テキスタイル | トウモロコシなどのでんぷんから作られた100%植物由来で生分解可能な糸、『PLAポリ乳酸ファイバー」から成る生地。 | |
オーガニックコットン | 無農薬の有機農法で育てた綿花を使ったコットン生地。農薬による綿農家や産地の人々の健康を守ることにもつながる。 | |
フェアトレードコットン | 発展途上国の人々の暮らしを支える重要な農産品・綿花。その生産者に正当な対価が支払われ、環境基準に則して栽培されたコットン。 | |
ウォッシャブルペーパー | 新聞古紙から作られた天然繊維・セルロースファイバー。リサイクルも生分解もできる低炭素エコ素材。 | |
草木染テキスタイル | 植物や果実の皮を使った天然素材での染色テキスタイル。日本古来より使われてきた手法で環境に優しい日本ならではのサステナブル生地。 | |
廃棄食材染色テキスタイル | 廃棄食材の利用による食品廃棄(フードロス)問題の解決を提案するプロジェクトブランドのテキスタイル。 |
バナナペーパー | 廃棄するだけだったオーガニックバナナの茎を有効活用した新素材。人にも環境にも優しいうえに、通常の紙と同じような感覚で使用可能 | |
バンブーファイバー | 農薬や化学肥料がなくても成長が早く、丈夫な竹を使ったファイバー素材。古くから日本でも使われてきた伝統素材。 | |
パプラス | トウモロコシやサトウキビ搾汁のデンプンを発酵して得られる乳酸が主成分の生分解性プラスチックと紙が原料。 | |
傘から生まれたポーチ | 「傘」を製造する際にでた残反をアップサイクルした雑貨。撥水・防水機能を活かしたグッズを作製することが可能。 | |
カーボンオフセット付き商品 | 二酸化炭素等の温室効果ガス(カーボン)を埋め合わせる(オフセット)ことができる商品。 | |
国産ドライフルーツ | 渡した時のインパクトは絶大。製造背景にエシカルなストーリーをもつ、注目の販促品。 |
サステナブルな素材をテイスト別にご紹介
サステナブルなグッズに使われる素材について、具体的にご紹介します。
レザーテイスト
ヴィーガンレザー
ヴィーガンレザーとは、動物由来の原料を使わずに作られた人工レザー。加工する際の環境汚染やエネルギー排出の度合いが少なく、動物だけでなく環境にもやさしいサステナブルな素材です。その中でも、主に植物質の原料を用いて作られた『天然由来のヴィーガンレザー』が、サステナビリティ(持続可能性)を実現するエコフレンドリーな新素材として徐々に注目を集めています。
品のいいレザー調の素材感がおしゃれさを演出してくれるので、バッグやポーチなどのファッショングッズに最適です。
Desserto®
有機栽培サボテンと植物由来のバイオポリウレタンをベースとして開発されたヴィーガンレザー『Desserto®』。有毒な化学物質フタル酸エステルやPVCを使用していません。素材を作る工程でも、除草剤・農薬などの化学物質を使用せず、生物多様性の保全に努めるなどサステナブルな取り組みをしています。サボテンは天然の炭素吸収源で、生産農場では年間8,100トンのCO₂を吸収しており、地球温暖化対策への貢献も。本革と比べて柔らかく、耐久性、堅牢性、撥水性があるので、幅広い用途で使用できる素材です。
品のいいレザー調の素材感がおしゃれさを演出してくれるので、バッグやポーチなどのファッショングッズに最適です。
テキスタイル
バナナクロス
廃棄されるバナナの茎を活用して作られるため、新しく畑をつくる必要も、水や農薬も必要としないサステナブルな生地がバナナクロスです。バナナ繊維を配合した太めの糸はリネンと同等の強度が確認されており、ジーンズやジャケット、トートバッグなどしっかりとした生地の製品の開発が先行していますが、バナナ繊維とコットンの配合を変えたり、細めの糸の開発がすすめられたりと、今後も幅広い製品に使われることが予想されます。他の素材にはない独特の風合いと手触りが魅力です。
アップサイクルボード®
アップサイクルボード®とは、主に衣料品の産業繊維廃棄物(端切れ、廃棄衣類、残反、古着等)をフェルト状のシートに加工し、さまざまな厚み・硬さにプレスして成形した硬質繊維ボード(リサイクルフェルト)です。もともと自動車の吸音材などに使われてきましたが、プレス加工することで、縫製や後加工ができ、また厚みを調整して薄いボードに仕上げることも可能なため、バッグやポーチなどの縫製アイテムも製作することができます。
再生素材テキスタイル(再生コットン・再生PET)
【再生コットン】紡績工場や縫製工場で廃棄されていた綿の裁断くずや落ち綿を集め、破砕して再度撚って作ったのが再生コットン糸です。基本の生地色は生成りですが、染めることも可能です。
【再生PET】海洋汚染で問題となっているペットボトルなどのプラごみ。その削減の一つとして期待されるのが再生PET素材です。回収されたペットボトルなどを洗浄・粉砕してペレットにした後、紡績糸にして生地に仕上げた再生繊維です。
100%植物由来繊維(バイオテキスタイル)
トウモロコシなどのデンプンから作られた100%植物性のポリ乳酸原料と、100%植物由来の添加剤・改質剤を用いて開発された、100%植物由来で生分解性の糸、『PLAポリ乳酸ファイバー」から成る生地です。
ハリコシのありながら、しなやかな質感の生地ですので、巾着ポーチやハンカチなど肌に触れるファブリックにも使うことができます。
バイオテキスタイルを使った巾着やハンカチ
オーガニックコットン
大量の除草剤・殺虫剤などの農薬を3年以上使っていない土地で、有機農法によって育てた綿花が、オーガニックコットン。オーガニックコットン生地を普及させることは、地球環境や綿農家で働く人々の健康を守ることにつながるでしょう。
SDGsが掲げられるより以前から、多くのメーカーが積極的に商品に取り入れており、最も一般的に普及しているサステナブル素材の代表格ともいえます。
フェアトレードコットン
綿花の生産・輸出が人々の暮らしを支える重要な産業となっている発展途上国。その生産地では労働者に正当な対価が払われない劣悪な労働環境、大量の農薬による環境汚染や健康被害が深刻な問題になっています。フェアトレードコットンはそれらの問題を少しでも改善するため、労働対価や環境配慮の基準を設けて栽培された綿花を使っています。
ウォッシャブルペーパー
セルロースファイバーと呼ばれる、新聞古紙を主原料とした天然の木質繊維で作られ、扱いやすい張り感と優れた耐久性があるのが特徴です。天然繊維なので、リサイクルも生分解もできる低炭素エコ素材。
その名の通り、原料は紙ですが手洗いで洗浄することが可能で、乾かすことで繰り返し使用できるのが最大の特徴。水に強いだけでなく、強度もあるので布のように縫製でき、サブバッグやポーチを作ることができます。包装をはずしたあとにサブバッグとしても使える、ギフトラッピングバッグにもおすすめです。
ウォッシャブルペーパーを使った
ポーチなどの作例
草木染めテキスタイル
自然の植物を植物染料として染める伝統技法の草木染を使ったテキスタイル。
花や葉・茎・根・木の樹皮など植物はもちろん、玉葱や蜜柑などの野菜や果実の皮、小豆や黒豆、インスタントコーヒーや紅茶なども染料として活用します。
味わい深い色味を多彩に表現できる草木染めの生地は、バッグやポーチの他、ランチョンマットなど食卓を彩るファブリックグッズにもおすすめです。
廃棄食材染色テキスタイル(FOOD TEXTILE)
食品会社が廃棄する予定の野菜や食材から染料を抽出し、それらの染料で染め上げた生地、製品を提供するサステナブルなプロジェクトブランド「FOOD TEXTILE」。国内の食品関連企業・農業・農園と連携して、業界を繋ぐサステナブルなシステムを構築し、食品廃棄(フードロス)の問題を解決する、新しい提案のひとつとして取り組まれています。
廃棄食材染料は、野菜や果物、コーヒーや紅茶などから抽出されるので、鮮やかな色もシックな色も出せるのが特徴。グッズの色合いにもこだわることができます。
紙テイスト・その他
バナナペーパー
廃棄されるだけだったオーガニックバナナの茎からとれた繊維と、古紙や森林認証パルプを原料に持つのがバナナペーパーです。廃棄されるはずの材料に、伝統的な和紙の製法をいかした新たなメイドインジャパンのエシカルな素材として注目されています。
環境への配慮はもちろん、フェアトレードの考えに基づいて、健康的で道徳的な、サステナブルな雇用を生んでいる点も評価されており、SDGs(持続可能な開発目標)の全17目標にアプローチできる、究極のエシカルペーパーと呼ぶことができます。
和紙タイプ、洋紙タイプともに通常の紙と同じ感覚で使え、オフセットをはじめとした印刷も可能なので、様々な用途で展開が可能。オリジナルグッズやノベルティにバナナペーパーを使用することで、SDGsに対する企業の積極的な姿勢をアピールできます。
バンブーファイバー
農薬や化学肥料を使用しなくても成長が早く、頑丈にしなる竹。竹は日本やアジアで古くから生活に活用されてきました。竹の繊維をパウダー状にして樹脂で固めた、軽くて丈夫な素材がバンブーファイバーです。
落としても割れにくく、軽くて持ちやすいことからマグカップやタンブラーにおすすめです。
落としても割れにくく、軽くて持ちやすいことからマグカップやタンブラーにおすすめです。
PAPLUS®(パプラス)
環境にもデザインにもこだわりたい!という要望から、石油由来のプラスチックに代わる新素材で注目されているのが、『PAPLUS®(パプラス)』です。原料は、トウモロコシやサトウキビ搾汁のデンプンからとれる生分解性プラスチックと紙で、廃棄時には燃えるゴミとして処分することができるうえ、コンポスト環境下では3~6ヶ月、土中分解では3~5年で生分解されます。とはいえ新たな循環を生み出すため、使い終わったPAPLUS®(パプラス)製品は可能な限り回収されリサイクルされています。環境への配慮はもちろん、木材や陶器を思わせるようなナチュラルな質感とスタイリッシュなデザインも特徴。すべての製品にロット番号入りのトレーサビリティカードがついており、ひとつひとつの回収から再製品化までのプロセスを確認することも可能。循環型社会への貢献につながる、サステナブルなアイテムです。
傘から生まれたポーチ
「傘」を作ったあとの余った生地をアップサイクルしたポーチです。
傘用の生地の特徴として、裁断前に、傘の表側にあたる面に水をはじく撥水加工、内側にあたる部分には水を浸透させないようにする防水加工が施されています。こうした生地で作られる雑貨は、傘と同様撥水・防水機能はもちろん、張りのある質感を持つオリジナルな仕上がりになります。カラフルな傘生地に、シルクスクリーン印刷やタグでオリジナル感をプラスし、アウトドアシーンでも活用してもらえるグッズ作成が可能です。
カーボンオフセット付き商品
トランスのオリジナルグッズカタログ「TRANSTYLE」に掲載しているほぼすべての製品に、カーボンオフセット(CO₂排出権)を付けることが出来るオプションサービスです。
二酸化炭素等の温室効果ガス(カーボン)を埋め合わせる(オフセット)ことができます。ここでのオフセットの方法は、二酸化炭素の排出を避けられない企業などが、二酸化炭素の削減・吸収活動を行う事業者から、クレジットを購入して相殺するというもの。
クレジットとは温室効果ガス削減・吸収量を定量化(数値化)し、取引可能な形態にしたもののことを指します。カーボンオフセット付き商品にすることで、その製品やサービスを提供する過程で発生する温室効果ガスを埋め合わせることが可能になるのです。
国産ドライフルーツ
トレンドアイテムにも取り入れやすいサステナブル素材
サステナブルな素材には、幅広い世代で使いやすいテキスタイルやファイバー素材が登場しています。
これらの素材は、最新トレンドアイテムやインテリア雑貨にも取り入れやすいでしょう。
エシカルなグッズの製作企画は、サステナブルな素材とニーズに合った使いやすいアイテムが何なのかをしっかり押さえておくことが重要になります。
高まる「エシカル志向」
SDGsへの取り組みが本格化し、エシカル志向が高まっている昨今。
ファッション・ライフスタイルマーケットにおいては幅広い世代を中心に、エシカル志向が高まっています。
ファッショントレンドを牽引するハイブランドや大手アパレル企業は数年前からすでにサステナブルな社会への貢献をブランドコンセプトに積極的に掲げてきました。最近では、さまざまなファッション誌でもSDGsを意識したライフスタイルの特集が組まれ、サステナブルなグッズが付録に登場するようになっています。
Z世代から30~40代まで、ファッション・ライフスタイルの中にもエシカル志向は自然と取り入れられており、サステナブルな素材を使用していることは今後のトレンドアイテムの一つの要素となっていくでしょう。
トランスでは、トレンドをおさえたサステナブルなグッズの製作も得意としています。ぜひ営業担当までご相談ください。