歌い手とは?要注目の推し活ジャンル|歌手との違いも解説
歌い手とは?要注目の推し活ジャンル|歌手との違いも解説

主にニコニコ動画やYouTubeなどのプラットフォームに出自を持つ、インターネット発のボーカリスト「歌い手」が人気です。
歌い手出身のアーティストはボカロPとともにメジャーな音楽シーンに進出し、今や音楽業界の将来を担う存在と言っても過言ではありません。

この記事では、“歌い手”の定義や歴史、推し活を牽引する注目ジャンルとしてのこれからの展望についてご紹介します。
歌い手とは何かを知りたい方や、歌い手に関するビジネスを行う際に必要な知識を持っておきたい方、ぜひ参考にしてください。

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歌い手は、グループ・ソロともに、エンターテイメントや推し活の分野で特に熱狂的なファンを持つ、要注目のジャンル。
今最も気になる歌い手アーティストを、ランキング形式でご紹介します。

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歌い手とは

歌い手とは

まず初めに、本来の「歌い手」はプロ・アマチュアを問わず純粋に“歌を歌う人”全般を指しますが、本記事においてはインターネットスラング由来の「歌い手」に限定してご紹介します。

歌い手とは、ニコニコ動画・YouTubeなどの動画共有サイトを活用し、主にインターネット上で活動する(またはインターネットをルーツとする)ボーカリストのことです。

既存曲のボーカルカバーである「歌ってみた動画」をはじめ、オリジナルの楽曲を配信したり、生放送でライブ・雑談などを配信したりするのが歌い手の基本的な活動内容。
歌い手によっては、インターネットを飛び出して現実世界でライブやイベントを行う場合もあります。
ソロをはじめ、複数人で歌い手ユニット・歌い手グループを結成したり、ボカロPやグループ・ソロの垣根を飛び越えてコラボして楽曲を制作したりと、さまざまな編成・活動形態があります。

以前は歌い手=素人(アマチュア)という風潮もありましたが、大手メジャーレーベルと契約する歌い手も出てきており、一概に歌い手=素人(アマチュア)とも言い切れなくなってきているのが現状です。

動画などには自身をイメージした二次元キャラクターのイラストを用いることが多く、本人の顔を一切公開しない活動スタイルも珍しくありません。
ただし、例えばインターネット上では二次元キャラクターを使用し、リアルでのライブでは顔出しを解禁するなど、活動のスタイルは歌い手によりさまざま。
そのため、歌い手=絶対に顔出しNGというわけではありません。

歌い手の特徴である「魅力的な声+二次元キャラクター」の組み合わせはVTuberにも受け継がれ、今日では歌い手とVTuberの両界隈がそれぞれ大きな人気を獲得しています。

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歌い手の歴史

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始まりは「歌ってみた」動画

2003年、匿名掲示板2ch(現:5ch)に「カラオケ板」というスレッドが立てられ、既存曲のカラオケ+歌声入りの音源をアップロードする文化が生まれました。
インターネットを通じて見ず知らずの人に自分の歌声を聞いてもらうという意味では、今日の歌い手文化の起源とも言えるでしょう。

2007年には、YouTubeの日本語版やニコニコ動画が誕生し、歌い手文化がいよいよ本格的に広まり始めました。
当時はYouTubeの普及率が現在ほど高くなかったため、2007年~2008年あたりに活動を開始した歌い手の多くはニコニコ動画出身です。

黎明期のニコニコ動画では、「踊ってみた」「演奏してみた」などのタイトルやタグを付けるチャレンジ型の動画が人気を博しており、既存曲のカラオケに自身の歌声を乗せる「歌ってみた」動画もその系譜に連なるものです。
「~してみた」系の動画には、“あくまでも素人が趣味として行うこと(なのでお手柔らかに…)”というようなニュアンスが含まれていました。

当時はまだ、動画の投稿をきっかけとしたスターの誕生実績はほとんどなく、成功を収めるための手段としての動画投稿サイトの活用は一般的ではありませんでした。

この時期に「歌ってみた」のタグを付けて動画投稿していた歌い手の多くは、プロの歌手を目指すなどの明確な目標を持っていたというより、純粋に自分の歌声を共有することと、コメントを通じたリスナーとのコミュニケーションに楽しみを見出していたと思われます。

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ボーカロイド「初音ミク」の誕生

YouTubeの日本語版、ニコニコ動画のオープンと歌い手文化の誕生が重なった2007年は、ボーカロイド「初音ミク」がリリースされた年でもあります。

歌い手が2007年当時に歌っていた楽曲は、一般的なポップソング、アニメソング、ゲーム音楽をアレンジしたものなどが中心でしたが、そこにボカロ楽曲のカバーが加わる形となりました。
ボカロの文化が拡大していく過程で、ボカロ楽曲の制作者である「ボカロP」とコラボしてオリジナル楽曲を展開する歌い手が現れたり、ボカロPが自ら歌い手も兼ねたりと、さまざまな活動形態が生まれました。

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スマホの普及により、動画プラットフォームがより身近に

ニコニコ動画のオープンから数年経つと、スマホの普及も手伝ってYouTubeの日本語版が飛躍的にユーザー数を伸ばし、ニコニコ動画・YouTubeを股にかけた歌い手の活動が一般的になりました。

メインのプラットフォームをどちらかに決めて片方をサブとして運用したり、集客が分散しないようにあえて1つのプラットフォームにこだわったりと、活動のフィールドは歌い手それぞれです。

ニコニコ動画の誕生から15年以上が経ち、歌い手やボカロPの存在感は世間一般においても増大し続けています。

“元歌い手”や“元ボカロP”の肩書きを持つネット出身のミュージシャン・アーティストが音楽業界・エンタメ業界の将来を担っていると言ってもいい状況です。

また、歌い手やボカロPの肩書きを大事にしたまま活動の幅を広げていくスタイルをとるアーティストも増えており、「プロのミュージシャンになるために、歌い手・ボカロPを“卒業“する」というような考え方にとらわれる必要はないのかも知れません。

歌い手の「顔出し」の有無

歌い手とは顔出ししないもの、という認識が生まれたのは、当初の「歌ってみた」動画の流れを汲んだ風潮です。

当時は個人情報をネット上で公開することに対して警戒心を持つ方が多かったのに加えて、アマチュアとしてマイペースに歌い手活動を行いたい方にとっては、顔を公開して認知されるメリットよりも、容姿に対する誹謗中傷を受けたり、現実世界で嫌がらせをされるリスクがあるというデメリットの方が上回っていたのが実情ではないでしょうか。

歌い手文化が醸成され、推し活市場でも高い熱量をもって受け入れられている今日では、

  • 顔出しせず活動する歌い手
  • 顔出しで活動する歌い手
  • 顔出しと、キャラクターなどのビジュアル両方を用いて活動する歌い手

など、多様性のある活動形態となっています。

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歌い手と歌手・アーティストの違い

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歌い手とは、当初はポップスやボカロなどの既存曲をカバーする存在でした。
カラオケで歌う様子をネット上でシェアする感覚に近く、あくまでもアマチュアの遊びという認識が歌い手・リスナーの双方にありました。

しかし、歌い手の活動内容が生配信、オフラインでのライブ、オリジナル楽曲のリリースなどへと広がっていくにつれ、プロとして活躍する歌手やアーティスト、シンガーソングライターの活動内容と被る部分が大きくなり、明確な違いが実質的にはなくなっているケースも散見されるようになりました。

そのため現在では、

  • ニコニコ動画の「歌ってみた」などのネット文化に出自を持つ
  • インターネットでの活動を中心とする

ボーカリストが歌い手とみなされていることが多いようです。

ただし、あくまでもイメージであり例外は無数にあるため、ボーカリスト本人がどのような肩書きを好むか、マーケティング的にどの肩書きが適当か、という観点で、歌い手を名乗るか否かが決められる部分も大きいと思われます。

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お茶の間に浸透する歌い手たち

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ニコニコ動画やYouTubeなどのプラットフォームが誕生してから15年あまり。
今やインターネットを出自に持つプロのミュージシャンは珍しくありません。
「元歌い手」「元ボカロP」の肩書があるメジャーアーティストは増加の傾向にあり、長く人気を維持している前山田健一や米津玄師のほか、今をときめくAdo、Vaundy、Eve、Reol(れをる)などのアーティストもキャリアの初期からインターネットに軸足を置いた活動を行っていました。

現在の音楽業界はインターネットを才能発掘の場ととらえており、新しい才能を持つ人材を常にチェックしているようです。
また、新しいアプリやサービスが広まるたびに若年層による新たな文化が生まれており、古くからあるニコニコ動画やYouTube以外のプラットフォームにも無数のチャンスが転がっています。

今後もインターネット出身のアーティストがお茶の間に進出する流れは、現代のサクセスストーリーの王道として続くことでしょう。

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まとめ

歌い手とは、ニコニコ動画やYouTubeなど、インターネット上のプラットフォームを出自とするボーカリストです。

動画配信をはじめ、ネット上での活動を本拠地としている歌い手ですが、近年はホールやアリーナといった大きな会場でのライブを成功させるアーティストも登場するなど、エンタメ業界の一大勢力として成長を続けています。

伴って、歌い手関連のキャラクターグッズやライブ・コンサートグッズの需要も拡大中。
アイドル、声優、VTuberなど、”推し活”と相性が良い他のジャンルと同様、多くのビジネスチャンスを秘める歌い手界隈から今後も目が離せません。

弊社トランスでは、アクリルスタンドや缶バッジ、ぬいぐるみをはじめ、さまざまな種類のオリジナルグッズ・ノベルティを製作可能です。
昨今注目を集めている“推し活”に関しましては、常に最新の情報をキャッチアップする体制を整えており、「これから流行りそうな推し活グッズを知りたい」「国内でいち早く最新トレンドを取り入れたい」といった企業様のニーズにも対応可能です。
また、キャラクターIPを活用したコラボ・タイアップの企画も承っております。

ご予算・ご希望に応じて柔軟な提案をさせていただきますので、まずはお気軽にご相談ください。

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ライター:咲楽レイ

咲楽レイ

推しビジネス研究所研究員。
歌い手の推し活市場における存在感は大きく、グッズ製作会社としても目が離せないジャンルです。

更新日:
株式会社トランス

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